短編
□北風
1ページ/2ページ
「今日はいい天気だな」
「あァ、もう春なんだな」
「…」
「どうした晋助?」
「あともう少しで俺ら卒業するんだよな…」
晋助はそう告げた後顔を伏せてしまった。残り1ヶ月で俺らは卒業する。
銀魂高校のOBとなるのだ。
「思えば高校生活あっという間だったよな」
「あァ、入学当時なんか学校なんて行ってなかったしな」
「今もまともにいってねぇだろう」
「それは土方だって同じだろう」
俺も晋助も最初は全くといっていいほど学校に行ってなかった。目標がなかったのだ。でも今の二人にはちゃんと立派な目標…将来の夢へと一歩近づいている。
「そういえば、土方アレはどうだったんだ?」
「あァ、ふっ俺を誰だと思ってる」
「そっか、おめでとう」
「…高杉はどうだったんだ?」
「俺か?」
.