conto

□よくある少女漫画の結婚式みたい
1ページ/3ページ



「だから…で…あるから…私は………」

長い校長の話。聞いてる奴なんていないに等しい。なのにベラベラベラベラと喋り続けるアイツに腹がたって仕方ない。こういう時はアイツが'生徒会長'らしい行動をしてくれると非常にありがたい。そんな生徒達の要望を察したかのように山近がコツコツと足音をたて、ステージに上がる。何時ものふやけた顔ではなく生徒会長の顔でうざったい校長からマイクを奪う。

「校長、貴方の長い話には飽きました。まだ式には続きがあるんです。分かりますか?時間がおしてるんです」

はっきりと簡潔に。でもどこか棘がまじってる。キリッとした眼光に校長はうっと怯むと早々と自分の席に戻っていった。ゴホン、と咳払いをして山近は喋りだす。

「……だから、………。」

ステージで喋る山近に少なからずキャーと黄色い声が上がる。早く終わんねぇかな。なんて考えをかき消すような言葉に耳を疑った。

「もう一度言う。特A泰楽ジュン。ステージにあがってほしい。」



次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ