conto
□その手の体温が心地良い
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「あ、起きた?」
「ぁ、いらぐ!!?」
母さんって予想していた俺は泰楽が目の前にいるってことにホントにビックリして、ベットから落ちる勢いで飛び起きた。風邪で弱ってるのにそんなことすれば反動ってやつがくるのはわかっていたのに。
グラァと視界が回って今まで以上に気持ち悪くなって、頭もズキズキして、なんか色々最悪で、ダメかもって思ったら泰楽がギュッと支えてくれて、支えるっていうよりこれは抱き締められてる?
「そんな驚かないでよ。しかもそんな勢いよく身体おこしたら目眩だって起こすし。もっと身体大事にしなきゃ」
「ご、ぇん」
「…でも、良かった。凄い心配した」
「…」
キュ…と抱きついてくる泰楽が可愛くて、どうしようもないくらい愛しい。キスしたいとか思ったけど、そこで自分が風邪をひいてるってことを思い出して急にまた具合が悪くなってくる。そんな俺に気付いたのかそっとベットに戻してくれた。お腹が減ってたけどそれより眠気が強くて、でも寝るのが勿体無いきがして。
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