conto

□お目覚めコールはかかせない
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「なぁ、お前喧嘩売ってんの」


ポツリと清水トシは言葉を溢した。
急なトシの言葉にお馴染みメンバーは頭に?を浮かべる。それもそのはず。なんせトシはたった今ここ、学校につき、第一声となるものがあれだからである。しかもとてつもなく不機嫌。不機嫌な理由を聞きたいがとてもトシと会話が出来る状態ではない。話しかけでもしたら彼方の天使さんにお世話になりそうなことは目に見えている。


「お前マジなにしてんの?」

「何が?俺は何もしてないよ?」


泰楽はトシの放つ殺気を真っ正面から受けていてもクスクスと笑っている。その態度は更にトシを苛つかせた。挙げ句の果てには「にっこり」ととてつもなくいい笑みでトシを見る。
そんな泰楽にトシはブチ切れた。元々気が長くないトシは拳をつくり泰楽の方へと向け振り上げた。
その予想しなかった行動に泰楽を始め、その他メンバーも目を見開いた。ヒュッと風を切る音が聞こえ、泰楽は思わず目を瞑り来るべき痛みを待った。だが痛みは来なくソロリと目をあけると、視界に入ったのはトシの拳を掌て受け止めている小次郎だった。今度はトシが目を見開いた。




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