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□皆で大富豪!
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「土方先生ー、そろそろ諦めたらどうですか?もう貧民のままでいましょうよ、短い血管がプチプチ切れまくって粉々になりますよ」
「人が考えてんのにうるせえ総司!黙ってろ!」
先ほどまでトランプと沈黙に、にらめっこをしていた光景が嘘かのように急変し激しい剣幕で沖田に怒鳴る
「まあまあ土方先生、落ち着いてコレでもお飲みになってください」
沖田達の会話を楽しそうに聞いていた富豪の山南は笑顔で赤い液体を差し出す
「だからそれはトマトジュースじゃねぇっつってんだろが!」
「まぁまぁ土方先生、落ち着けよー俺なんて平民だし普通だぜ」
「まぁ平助だから平民で良いんじゃないの?」
「良いなあ平助君も……私なんて大貧民だし……それに比べて沖田先輩は大富豪なんて凄いですね」
(自分のせいで皆が貧民になるのも申し訳ないから良いのかも知れないけど…)
子供をあやすかのように、へこんでいる千鶴の頭を撫でながら
「大丈夫だよ千鶴ちゃん、もうすぐ土方先生が大貧民になってくれるから「おい誰が大貧民になるって言ったんだ総司」
「それに千鶴ちゃんが大貧民でも僕が大富豪だから千鶴ちゃんをお嫁さんに貰って一緒に住んだら大丈夫だよ」
予想外の沖田の言葉に顔を真っ赤にする千鶴
「えええええ…っ!?お、おきた先輩の………!」
「ん?沖田先輩の………何?」
「いっ…いーじーわーるです!」
そう言って拗ねながら沖田の制服を掴みながら揺さぶる千鶴
「あはは!ごめんね、でも僕が大貧民でも千鶴ちゃんをお嫁さんに欲しいな」
「え……?わっ、私なんかお嫁さんなんて、役に立ちませんけど…っそのふつつつ…っ不束者ですが…!」
「千鶴ちゃんなら良いお嫁さんになってくれるよ」
そんな沖田と千鶴を余所に土方達は、
「(貧民とか、つまんねーな)おい、なんなんだあいつら」
「(つまらないですね…どうやったらコレを飲ませることが…)青春ですねぇ」
「(あぁーつまんねー)良いなあー千鶴!平民の俺も総司に世話されたいし」
それぞれ色んな意味で退屈していた
皆で大富豪!
(ねえねえ今度は罰ゲーム付きでババ抜きしようね)
((((…絶対いやだ))))
fin
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次はババ抜き編を書きたいです
大富豪楽しいですよねー