夢の中へのノクターン
□変わらないふたり
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「だーれだ」
「っ!?」
千鶴が勝手場で昼食の用意をしているといきなり視界を塞がれた
「…もうびっくりするじゃないですか総司さん」
「あれ?分かった?結構バレない自信あったんだけどなー」
総司は少し残念そうな声で話しながら千鶴の視界を防いでいた手をパッと離し、そのまま後ろから千鶴の腰に手を回した
「…こんなことするのは総司さんしか、いません」
少し紅潮した頬を拗ねたように膨らませる千鶴を愛しそうに眺めながら
「ふーん?…まぁ他にするとしたら幽霊しかいないよね」
「!?そんなこと冗談でも言わないで下さい!それより離してくーだーさーい!」
千鶴が総司の腕の中でジタバタともがく
「えー無理。だって千鶴とずっと離れてたんだから栄養補給しないと、もたない」
「あっ朝もそんなこと言って、はっ離してくれなくて朝食食べれなかったじゃないですかぁ!」
千鶴が更にジタバタする
その千鶴の行動は逆に総司を煽るだけで
新選組で鍛えられていた総司の力に敵う筈もなく
更に力強く抱き締められて
「あぁー可愛いなぁ久しぶりの千鶴だ抱き心地も良いし…」
総司はしみじみと心おきなく千鶴を堪能する
「後でにしましょうよー!総司さんもお腹減りましたでしょ?」
千鶴の発言にちょっと手の力が弱まり総司は少し悩み
「…うーん…千鶴のご飯も久々に食べたいけど千鶴が良いー千鶴食べたいーだから昨日の夜、抱かせt「わー!そんなこと恥ずかしいから言わないで下さい!」
総司の発言を予測して言葉を遮ってドキドキしながらも少し千鶴は安心した、が
「なに?千鶴。何が恥ずかしいの?」
「え?」
安心した瞬間にまた焦る千鶴を総司は満面の笑みで見つめる
「いえ、あの、その、だからですね…っ」
「ほら離してあげるから言って」
そう言われ離してもらったのに安心する暇もなく総司にじりじりと詰め寄られ距離が近づいていくのに逆に焦り顔は火照り涙ぐむ千鶴
(…総司さんのばかーっ!)