天使の恋心ブック
□一時の強化合宿
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『さて、練習始めますか』
尾刈斗中との試合翌日、紅葉はいつもの様に朝早く学校に着いていた
ユニフォームに着替えた紅葉はグランドで練習を始めた
始めてから大分時間が過ぎた、その時だった
「頑張ってるなぁ〜」
突如背後から声がして、紅葉が振り返ると、其処には男子生徒が1人立っていた
『…誰ですか?』
見慣れない人物に紅葉は首を傾げた
「俺は土門飛鳥、宜しく♪君、更級紅葉ちゃんだよな?昨日の試合凄かったな!」
『試合を見てたんですか?』
「おぅ、ところで…校長室って何処?」
『…もしかして、転校生ですか?』
「そ、ピッカピカの転校生」
土門はそう言ってニッと笑った
『そうでしたか、私も少し前に転校してきたんです。何年生ですか?』
「俺は2年生」
『あれ、じゃあ一緒なんだね。良かったら校長室まで案内しようか?』
「おぅ、頼む!」
同い年と知った瞬間に敬語を止め、紅葉は校長室まで土門を案内した
『此処だよ』
「有難うな、それじゃまた後で!」
『じゃあね』
グランドに戻る途中、紅葉は土門の言葉に首を傾げた
『…【また後で】ってどういう事だろ?まぁいいや、早く戻ろうっと』
再びグランドに向かって歩き出すと、ドンチャン騒ぎをする円堂と多摩野を見かけた
『円堂君、五郎君、おはよう』
「おはよう更級!」
「おはよう御座います」
『そんなに昨日勝った事が嬉しかったの?』
「勿論!眠れなかった位だ!」
「僕もです」
『そっか』
3人は笑いながら部室に向かっていった
部室には既に他のメンバーと秋がいた
「おー皆いたか!」
『春奈ちゃんは?』
「先生に呼ばれたから後で行くって言ってたよ」
秋が説明した直後、春奈が部室にやって来た