天使の恋心ブック

□好敵手との交流
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御影専農中との試合の日の翌日


「お嬢様、型を此方に置いておきますね」

『有難う』


雷門中は創立記念日という事で休みだった

更に昨日が試合だった事もあり今日は練習も無かった

紅葉は家にあった材料でお菓子作りをしていた


『出来た、ブラウニー!』


早速食べようと食器棚からお皿を取り出す紅葉

しかしある事が頭をよぎり動きを止めた


『…帝国は学校あるよね、今日は雷門中の創立記念日だもん』


紅葉はポツリと呟き、暫くの間ブラウニーを見つめた後にある事を思い付いた


『そうだ!』


紅葉はブラウニーを食べやすい大きさに切り、プラスチックの容器に丁寧に入れて、更にそれを紙袋の中に入れた

その後、財布や携帯等といった必需品を鞄に詰め込み、鞄と先程の紙袋を手に持って皇を探し始めた

皇が偶々近くの部屋にいた為、探すのには数分も掛からなかった


『宇宙さん、これからちょっと出掛けたいんだけどいい?』

「勿論構いませんよ、どちらにお出掛けなさるんですか?」

『さっき作ったブラウニーを友達と一緒に食べようと思って』

「ではそのお友達の所に行かれるんですね」

『うん』

「それは宜しい事ですね」

『喜んでくれるかなぁ?』

「きっと喜んで下さいますよ。お気を付けて行ってらっしゃいませ」

『うん、行って来まーす!』


紅葉は玄関に向かい笑顔で外に飛び出した
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