story
□NO TITLE
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なんかいろいろごめんなさいorz
コツ、コツ、コツ、コツ
ブ−ツで廊下を歩く音がする。
コツ、コツ、コ・・・ガチャ
「う゛ぉぉい゛・・・
フラン、いるかぁ゛・・・?」
開けた先の部屋は真っ暗で、人の気配は感じなかった。
チッ、と舌打ちが聞こえ、ドアが豪快に音を立てて閉まる。
(まさか・・・だぁ)
・・・となると、思い当たるのはあそこしかない。
こんな夜にフランが唯一向かう場所。
先程訪れた隣の部屋の前で、自分を落ち着ける。
もし事の最中に出くわしても冷静に対処できるように。
そして・・・
「う゛ぉぉぉぉい゛!!!」
・・・自分の声もドアの音も、さっきと似たような空間に響くだけだった。
内心ほっとしてから、それでもこの部屋の住人さえいないことに不安を感じる。
(二人ともどこへ行ったんだぁ゛・・・?)
軽く部屋を見回してみる。
浴室の電気が点いている。
そういえばシャワーの音が聞こえなくもない。
浴室に向かって歩き出す。
しかし、一歩踏み出してそれは止まった。
・・・ちょっと待った。
二人ともいない。
誰か―――少なくともあの王子は―――
浴室にいる。
・・・てことは・・・?
・・・・・・・・・・・・。
でもそうじゃないなら、自分には伝えるべき連絡がある。
妙な目的意識をもちながら、早足でそこに向かう。
ドアノブに手をかけ―――――
「う゛ぉぉ゛・・・」
『ぅあっ・・・離せ・・・ッこの・・・堕王子・・・!
んっ』
『ししっ ヤーダ♪ カエルはおとなしく鳴いてろって』
===========ぱたん。
・・・なんか聞こえた。
・・・開けなくて良かった。
急いで部屋から出たその顔は真っ赤だった。
(・・・あいつら、またやってんのか・・・?)
半ばあきれつつ、扉に背をもたれて落ち着こうとする。
・・・まぁでも、人のことは言えない訳で。
これから起こることを考えれば、あんなのはたいした事無い・・・気がする。
(たいしたことだろーがぁ・・・)
慣れてしまった自分に思わず溜息。