ミジカメ

□Siren
1ページ/1ページ

私はサイレン
逃げてと歌う



アルトくんのバルキリーが見えた
白い流線型
私は"怪物"の中で息をひそめる
私のすることが正しいのかは分からない
ただ アルトくんを守れるならば
善悪はいとわない



私の歌声の波を感じて
異形の人々が振り返る
皆一様に無表情で
そこは戦場の人間と変わらない



私の中で意味があるのは
アルトくんがどう思うかで
世界の秩序や道徳や
友人の声も関係無い



関係無かったのに



私の歌声を聴いて振り返る
それは彼らも 人間も みんな一緒なのに
どうして彼らを殺さないといけないんだろう
分からない
分からなくなった



だけどアルトくんが
飛び交う銃弾や光線の中で
生死の境に居続けるならば

私が少しでもアルトくんを彼岸から遠ざけられるのならば

歌おうと決めた

海に歌声で人間を引きずり込む"怪物"みたいに



私は兵器
善か悪かは分からない
---------------

16話「ランカ・アタック」を見て思いついた話…
私にしては珍しく重め(笑)
アルトに関係なく、自分の意思でこの後旅立つわけですが、それでもアイ君の為ってことで…
ランカは、いつ自分の為に行動するんですかね〜(;´д⊂)自分を大事にしろよ!!(涙)
BGMは平沢進「Siren〜セイレーン〜」でした。

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ