SAお題小説

□逃亡
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―――どこまで、来たのだろう。


―――どれくらい走ったのだろう。


私は今、森の中の湖にいる。


「どこまで来たんだろう…ねぇ――――」


横を向いたけど、そこには誰もいない。


「―――置いてきた…!」


―――最低だ、私は自分の兄妹を…!


「諦めるんだ。」


「貴方は…。」


いつの間にか、後ろには親のことを知っている人がいました。


「いや、助けにいく!!」


「無駄だよ…。」


「なんで!?行ってみないとわからないのに!!」


「……………。」


彼は目を反らした。言いづらそうでした。


「…まさか……」


「…君はこれから1人で生きるんだ。」


「…嫌だ!!なんで!?せっかく、あの施設から逃げ出せたのに!!兄妹で、No.390とも楽しく生きられると思ったのに!!なんで……!!」


「…2人の分も、君が生きるんだ。」


「…ううっ…………」









―――あれから、時間は経ち、空が明るくなってきました。


私は生きていいのか、2人は許してくれるのか、そればかりを考えていました。

でも、もう決めました。
自分のことは、自分で決めます。







「…私もいこう。」










その場所から誰もいなくなったあと、取り残された人がいました。


その人は―――――










Fin.
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