影の申し子達(旧)
□白い賢女
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「見つけました〜!」
そう言うと立っていた長い白髪の女の子が走ってきた。
―第二話・白い賢女―
長い白髪で服も白で、私と同じくらいの歳…かなぁ?
「は?」
「え?」
「何?」
上から鳩乃優、お兄、私。
ほぼ一斉に声を上げた。
そして女の子は話せる距離で止まった。
「あの…弧羽瀬さんと冬美さんとハ…鳩乃優さんですよねぇ?」
「今オレのことハトって言おうとしたな!?したよな!?」
私も思った。
てか、この人誰だろう…。
記憶を探るがこんな女の子、会ったこともないし見たこともない。
そして、会ったこともない人なのに何故、私達の名前を知ってるのだろうか。
だから私は聞いてみた。
「あの…どちら様ですか?」
「あ、ごめんなさい!私は冬花雪菜(フユハナユキナ)と言います〜。あ、冬美さんと同じ歳なので気軽に雪菜と呼んで下さいな。」
雪菜?全く聞いたことない。
「あ、私の事知らないはずですよ〜。」
「じゃあ何で俺達のこと、知ってるの?」
お兄の言う通り。
「それは、お迎えの車でお話しますよ。」
え、めっちゃ気になるんですけど。
あの、あれですよ。宇宙が出来る前の『無』がどんなのだったのかくらい気になる。