影の申し子達(旧)

□白い賢女
1ページ/5ページ




「見つけました〜!」


そう言うと立っていた長い白髪の女の子が走ってきた。


―第二話・白い賢女―


長い白髪で服も白で、私と同じくらいの歳…かなぁ?


「は?」

「え?」

「何?」


上から鳩乃優、お兄、私。
ほぼ一斉に声を上げた。


そして女の子は話せる距離で止まった。


「あの…弧羽瀬さんと冬美さんとハ…鳩乃優さんですよねぇ?」


「今オレのことハトって言おうとしたな!?したよな!?」


私も思った。

てか、この人誰だろう…。
記憶を探るがこんな女の子、会ったこともないし見たこともない。

そして、会ったこともない人なのに何故、私達の名前を知ってるのだろうか。


だから私は聞いてみた。


「あの…どちら様ですか?」


「あ、ごめんなさい!私は冬花雪菜(フユハナユキナ)と言います〜。あ、冬美さんと同じ歳なので気軽に雪菜と呼んで下さいな。」


雪菜?全く聞いたことない。


「あ、私の事知らないはずですよ〜。」


「じゃあ何で俺達のこと、知ってるの?」


お兄の言う通り。


「それは、お迎えの車でお話しますよ。」


え、めっちゃ気になるんですけど。


あの、あれですよ。宇宙が出来る前の『無』がどんなのだったのかくらい気になる。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ