影の申し子達(旧)

□属性
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私は部屋に入り、靴を脱ぎ、奥に入った。

…ん?あれ…?



何かいる…。


ここからはソファーの背のおかげで、黒い毛みたいなものが動いてるのしか見えない。


「へぇー。ここが影の人の部屋か…。」


男の声。あれは人間のみたい。ということはあれは頭か…何だ、動物かと思った。

とりあえず近づいてみる。

…気づかない。


「どんなやつらなのかなー。」


お前の後ろにいるよ!!


「………あの。」


「…おう?」


話しかけると、黒髪のコイツはこっち向いた。そして一言。


うぁぁぁぁっ!!呪わないでくれぇぇぇぇっ!!!!


「霊じゃねぇよ!!」


失礼な!!


「…お?じゃあ…。」


「私は『影の世界』から来た、南野冬美です。一応ここ、私の部屋なんですけど。」


「そ、そうか…。あ、俺は狩有 扇利(カリアリ センリ)だ。勝手に悪かった。あと敬語とさん付けは嫌いだからよろしく。…あ、いる?」


そう言って扇利さん…いや、扇利君は私に食べかけのクッキーを…。


「いや、いい。」


食べかけはいらねーよ!!


「それより、出ていってくれない?」


着替えたいし、整理したいし…。


「何で?」


いや、何でじゃねーよ!!


「服とかの整理したいから。」


「…邪魔しないよ?」


邪魔するしないは関係ねぇよ!!プライバシーとかあるだろ!


「あのさー、それよりさー。」


流すな!こいつデリカシーないのか、ないんだな!?


「話はあとで聞くかr「冬美さ、属性は何?あと、武器は?」


人の話聞けよ!てか、何それ!?


「属性って何?武器もまだないよ。」


「あれ、じゃあ君達どこ行ってたの?」


「買い物。」


「買い物!?」


いや、何でそんなに驚くんだよ、扇利君。


「そんな呑気なことしていていいのか!?いや、そんなはずはない!こんなことをしている間にも、『闇の世界』は…!」


何か、拳握りしめて熱くなってます。あれか、戦隊シリーズでいう「レッド」のポジションだな、扇利さん。よくみたら、マントも赤いし。


「で、冬美は属性を知らないのか。じゃあ、俺が説明しよう。」


勝手に説明始めたよ。


「この世界には魔法がある。歴史とかは斎に聞いてくれ。」


「待って!魔法あるの!?」


「当たり前じゃないか。…ん?もしかして、『影の世界』に魔法はないの?」


「ない!!」


「ウソ!?じゃあ、魔法自体知らない?」


「いや、それは知ってる。」


ふふ、私はゲームのおかげ!


「そうか…じゃあ魔法自体の話は説明しなくていいんだな。でも、魔法知ってるなら属性も知ってると思うけどな…。」


「魔法の属性…あ、もしかして、『氷』『火』『水』『雷』『風』『土』『光』『闇』のこと?」


「あ、何だ、知ってるじゃないか。」


ふふ、これももちろんゲームのおかげ!


「まあ、正確にはもう1つ、『無』があるけど。」


「あ、忘れてた。」


無属性忘れてたー☆
多分、無属性が強いんだよね。…弱い属性がない点で言えばだけど。


「冬美は水属性っぽいなぁ…。」


そうですか。でもね、こういう小説で主人公は基本、

特別な属性だよ☆


これもゲームから学んだ知識♪


「冬美。残念だけど…。」


「何?」
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