★Petit sanctuary★
□Case of New Year's Day
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「じゃあ、お疲れ様でしたー。次は打ち上げでね」
年越しライブの後、時間も時間だし人でごった返す街に出るのも何だということで、打ち上げは改めて別の日にと決まっていた。
まだまだ片付けがあるスタッフには申し訳ないけど、急いで家へと帰る。
ユノ兄も「MBC歌謡大祭典」に出演した後、スタッフと食事をしてぼちぼち家へと帰っているはずだ。
「ただいまーっ」
勢いよく玄関を開けて大きな声でそう言うと、ちょうどシャワーを浴び終わったユノ兄が洗面所から顔を出す。
「おう、おかえり。思ったより早かったな?ちゃんとスタッフに挨拶してきたか?」
「うん、だいじょぶ!」
ユノ兄はいつだって礼儀に厳しい。
「僕もお風呂入る時間あるかな?」
「そうだなー、1時間後くらいには出ないと間に合わないか」
「じゃ、入っちゃうね」
久々に年末の仕事のあと、ユノ兄とスケジュールが合ったので海まで初日の出を見に行くことになっていた。
ソウルの日の出は8時前と結構遅いので、どうせならとユノ兄の故郷である光州までドライブする予定だ。
荷物を置いてコートを脱ぐ。
重ね着の嫌いな僕は、コートの下はロンT枚だ。
お風呂に入る前に電気ケトルのスイッチを入れようとキッチンへ向かうと、いきなりユノ兄に背中から抱きしめられた。
「わっ!なに?!」
驚いて振り向くと、髪が濡れたままのユノ兄が僕の頬にキスをする。
「今日もいい形のケツだなぁと思ってさ(笑)」
「もぅっ(照)」
「ずっとお預けだったんだからさー、年初めは盛り上がっちゃうぞ(笑)」
互いにスケジュールがキツかったので、夜はずっと別々に寝ていたので確かにご無沙汰だった。
「ちゃんと初日の出に今年の誓いをたててからね♡」
そう言って僕はお風呂に向かった。