★Petit sanctuary★
□Reverse love
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「さぁ!どこからでもどうぞっ!」
意を決してベッドに横たわり、暴れる心臓と戦いながらジュンスヒョンにそう告げた。
(ウォンシクぅ・・・ヒョンがお前のこと「好き♡」って言ったら、やぱ引く?)
そう、告げられてからもう3ヶ月。
自分はゲイではないと思う。
しかし好意を寄せられていると知ってから、ヒョンの見方が変わったのか(こんなに可愛い人だったんだ・・・)と思わずにいられなかった。
そう気づいたとき、心は決まった。
「ゆっくり進んでくれますか?」
そうヒョンに告げると、ヒョンはつぶらな瞳から涙をポロポロと流し何度もうなづいた。
その可憐さに、思わずそのふっくらとした唇に口付ける。
ぎこちないキスのあと、ヒョンは(キス・・・嫌じゃなかった?)と不安そうに聞いた。
「あの、いや、その・・・興奮しました(恥)」
「どれどれ(笑)」
僕の間抜けな答えにヒョンは、面白がって僕の股間に手を伸ばす。
嫌じゃない、嫌じゃないけどこのハードルはまだまだ高い。
「ひょ、ヒョン、ゆっくり進んでくださいとお願いしたじゃないですかっ(恥)」
そう、僕は男性同士の営みについて何も知識がなかったのだ。
それから2ヶ月もの間、僕とヒョンはキスから進むことはなかった。
ヒョンは何も言わないけれど、このまま逃げ続けることは出来ない。
ネットでゲイの営みについて散々調べ、覚悟を決めた。
そして・・・
「いろいろ勉強しましたっ。実践は初めてなので良くないかもしれませんが、頑張りま・・・」
「ちょっと待って」
「え?」
「そっちがいいの?」
「そっち?」
「うん、つまり(受け)側がいいわけ?」
「え?えぇ?!違うんですかっ?!」
ジュンスヒョンは顔を真っ赤にして、困ったようにベッドに横たわる僕を見下ろす。
「だって年上だしてっきり・・・」
そう言うと、ヒョンはくるりと背中を向けた。
「ジュンスヒョン・・・?」
「先に聞いてくれればいいのに・・・自分から(抱いて)なんて言えないよ・・・」
羞恥で肩が小さく震えている。
(抱いて・・・)
ヒョンのその言葉が頭をぐるぐると周り、気付いたらヒョンをベッドに押し倒していた。
「ひょ、ヒョンっ」
「ウォンシクは何もしなくていいから。僕が全部する。だから・・・」
(どんなにエッチなことしても引かないでね)
「(;゚;ж;゚;)ブッ」
ヒョンのその言葉に鼻血が吹き出した。
「おはよ、ウォンシク」
散々上になり下になり、初めての夜とは思えない程重なり合って、目覚めるとそこには黒目がちの恋人がいて。
その恋人は、朝の挨拶とともに僕の頬に口付ける。
「よかった・・・ウォンシクもちゃんと感じてくれて」
「それはもう・・・お恥ずかしいくらいに・・・。ヒョンってこんなにエロかったんですねぇ」
「ふふっ(笑)やっと分かった?」
「これからは夜間警備も強化しなくてはいけませんね(笑)」
そんな風に戯れていると、自分の警棒がまた硬さを増し、早速警備を開始した。
END