★Real HOSU sanctuary★

□In a fit of jealousy
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ユノ兄の故郷・光州の教会で永遠の誓いを立てた次の日、僕たちは写真集の撮影のためバリ島へ向かっていた。



早速バリ島に到着した日の夕方から撮影が始まった。



バリ島は蒸し暑かったけど、さすがに神々の島だけあって雰囲気がいいし撮影も順調だった、ある1点を除いて。



今回のカメラマンは腕は間違いなくいいのだけど、ゲイであることをカミングアウトしていて、いつも僕にベタベタと必要以上に触る。



まぁ精々お尻を撫でられる程度なので、気づかないフリをしていればいいのだけど、問題はユノ兄。



これまではカメラマンに悪態をついたりすることはもちろんなかったのに…



でも、今回は僕たちの関係が変わっているし、お尻を撫でられている僕を見て明らかに機嫌が悪い。



ソロカットの撮影中も僕にぴったりと張り付き、カメラマンが僕に触れようもんなら、顔色を変えて睨みを効かす。



挙句にカメラマンの指示にも素直に従わない始末…。



「あれだけプロ意識の高いユノが、ジュンスのこととなるとこうだもんな(笑)」



そう言ってジェジュ兄が笑う。



今のところ、大きな問題になるほどではないけど、やっぱり仕事は仕事なので僕はユノ兄にやめるよう言うことにした。



その日の撮影のあと、ホテルのユノ兄の部屋をノックする。



「ね、ユノ兄。僕の心配してくれるのは嬉しいけど、仕事なんだしあんな態度とるのは良くないよ」



ソファに座っていたユノ兄は、傍に立っていた僕の腰を抱き寄せる。



「あんなにベタベタ触られて平気なのか?」



「そんな言うほど触られてないよ」



ユノ兄はムッとしたように言った。



「ジュンスは誰にどこを触られても平気なんだ?」



その言い方に腹が立ち、声を荒げる。



「何、その言い方?ユノ兄、子供みたいっ!」



そう言って、僕の腰に張り付いていたユノ兄を引っ剥がし、部屋を後にした。



ユノ兄に悪気がないのはわかっていたけど、僕のせいでユノ兄がユノ兄らしくない行動をとってしまうことがショックだった。



僕のせいでユノ兄の評判が下がるのは耐えられない。
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