★Real HOSU sanctuary★
□First time
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デビュー前からジュンスが好きだった。
いつからかジュンスばかりを目で追っていた。
子供ながらに(ジュンスが男だから好きになったんじゃない、ジュンスだから好きになったんだ)と信じてきた。
でも一方で、こんな想いはまともじゃないとも、どこかで感じていた。
女の子と付き合ってみたし、それなりに経験もした。
けど、好きで付き合い始めた彼女の筈なのに、自分の腕の中で喘ぐその姿を見て想うのは…ジュンスのことばかりだった。
この想いを諦める事が、ジュンスへの愛情だと自分に言い聞かせ、想いに鍵をかけた……筈だったのに。
ジュンスから目を逸らし、頭を軽く撫でる。
「ん、ありがと。俺もお前のダンス好きだよ、キレがあって」
「でも僕…ユノ兄みたいにセクシーに踊れない」
「ん?お前、セクシーだって思われたいの(笑)」
「もうぅっ!いつまでも子供扱いしてぇっ!」
そう言って胸に飛び込んでくる。
確かに最近、急に大人びた表情を見せる事がある。
理由は…恋をしているから?
ジュンスは事務所の後輩の女の子と会っているところを、写真週刊誌に撮られたばかりだった。
そのせいで、このスタジオの周りもファンに囲まれた状態だ。
本人は、「誤解だ」といって何も語らない。
…聞きたかった。
どうして2人で会っていたのか?
彼女とどういう関係なのか?
…こうやって傍にいれば、こんな日が来るのはわかっていたつもりだけど…やっぱり胸が苦しい。