★Real HOSU sanctuary★

□Take an oath
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「ジュンス、出られる?」



「うん」



23日の仕事終わり、ユノ兄の故郷・光州へ向けて出発する。



「運転、途中で代わるから言ってよ?」



「ああ、大丈夫だよ。お前こそ疲れてるだろ?寝てて構わないからな」



「うん、ありがと」



疲れてるのはお互い様なのに、やっぱりユノ兄は優しい。



でも眠くはなかった。



僕はユノ兄の横顔が大好きで、運転中はその横顔が存分に見られるから。



意志の強そうな眉に涼しげな目元、少し目を伏せると睫毛の長さが際だつ。



鼻筋が綺麗に通り、厚い唇は僕を誘うように艶っぽい。



何時間見ていても飽きない。



「ジュンス」



「なぁに?」



「顔に、穴開きそうなんだけど(笑)」



「え?あ!ごめん…見てるの気付いてた?」



「普通、気付くよ(笑)」



恥ずかしくて俯く。



そのとき信号が赤に変わり、車が止まる。



もうすっかり陽は暮れ、辺りは闇に包まれ始めていた。



ユノ兄の右手に項を撫でられ、顔を上げてユノ兄を見る。



そのままそっと引き寄せられ、唇を重ねた。



唇を触れ合わせるだけのキス。



一瞬のことだけど、(こんなところで…)と思うとドキドキする。



この後は信号で止まるたびに、軽いキスをした。



1回目はキスだけ。



2回目は、頬を撫でられた。



3回目で指を絡める。



4回目で脇腹を撫でられ身を捩った。



5回目で太股の内側を掴まれ、声が漏れる。



「んっ…」



「ホントに感じやすいな。もうこれ以上はしないよ。確実に事故る(笑)」



場所もわきまえず、声を出してしまった自分が恥ずかしい。



「ジュンス、途中にさ、夜景の綺麗なトコがあるんだけど行ってみる?」



「あ、行きたい!」



話題が変わって少しホッとした。
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