* B o o k *

□仕留めよう
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ベッドに仰向けに寝かされ、その上からアカギが覆いかぶさってくる。

やべぇ…コイツカッコいい…。
また、心拍数があがり、目が合わせられなくなる。



「嬉しいよ」

と言って、アカギは頬に軽くキスを落としてくる。

「カイジさん、本当はずっと、こうしたかった…」


その言葉にドキッとする。
コイツ、全く同じこと…

「お、オレも…!」

と言おうとするとクスリと笑われ、口付けられる。


なんだよっ…!全部お見通しかよ…!

悔しいけど、怒る気にはなれなくて、目を閉じてアカギの首に手を回した。


ちゅ…くちゅ…

唾液の混ざり合う音には、まだ馴れることができない。

自分の出してる音だとは思えないくらい非現実的な音だな、と思う。


「本当はね…」

ひとしきりキスしたあと、アカギが口を開く。


「俺、少し猫かぶってたんだ。どうしても、アンタが欲しくて。」


「…分かってたよ。」

正直驚いていたが、さっきの仕返しをしてやろうと思い、そう言ってやる。
実際、今日のアカギと今までのアカギが少し違うことくらいは薄々勘づいていた。


「ククク…かなわないな…」
オレの嘘を見抜いたのか否か、定かではないが、幾らか面食らった表情を見せる。


なんか、今日はアカギの色んな一面が見れる日だな。


「良いの?」

「え?」

「カイジさんは『今までの俺』を好きなのかもよ?想像と違ったら、どうする?」


なんだよ。らしくも無いことを。
ちょっと可愛い…かも。


「ねぇ、カイジさん。どうなの?」

純粋な目で見つめられ、オレは思わず噴き出してしまう。

「馬鹿だな。関係ねぇよ。『お前はお前』その根本は変わらない。変えようがねぇのさ。」


「愚問てことか。」

「そういうこと。」

「ま、分かってたけど。」

「嘘つけ!」


やべぇ…!笑いそう…!腹の中が痒い!!
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