Singing voice
□4.大好きな人
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大好きなのに。
素直に愛せない。
純粋な気持ちでいられない。
憎悪ばかりが増してゆく。
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サスケがイタチと接触しているころ・・・
美冬はまた演習場で歌っていた。
「“冷たい雪のカケラは…ふれた瞬間に溶けた”」
次の旋律を歌おうとしたとき美冬は歌うのをやめた。
「久しぶりだな香月 美冬…」
美冬の前に現れた白き瞳の男。
「お前・・・!!」
驚きと混じりあう憎しみの記憶。
「ほう、覚えていたか・・・」
「アンタのせいであたしの家族は・・・!!!」
そう叫び男に飛びかかる美冬。
しかし一般人の彼女の攻撃を男はたやすくかわし柔拳をくらわせた。
「!!」