真紅色の育成日記
□レッツショッピング!
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「と、言う事で来ましたショッピン……なんとか」
「……でかい」
「それはそうだろ。日本で一番でかいんだから」
そう言いながら俺はアッシュを連れて店の中に入っていく。
家から電車で20分の所にあるこの店。聞いた話だと、東京ドーム10個分の広さがあるらしい。くれば必ず見付かるをモットーにしているらしく、商品の種類も量も多い。
少ないものを買いに来るときは不便だが、一度に何かを買いたいときはとても便利だ。
「最初に服を買うか」
なら、あそこだな。と、アッシュを連れてやってきたのは元同級生がやっている店だ。
「邦洋(クニヒロ)〜」
「お! 奏じゃん。久し振り〜」
そんな声と共に出てきたこいつが俺の元同級生、三橋邦洋。急に「服が俺を呼んでいる」と言う意味深な言葉を叫んだ後、大学を中退。丁度空いていたここで服屋を始めてしまった変わり者だ。
正直、心配だったがかなり繁盛しているらしいので本当に良かった。
「今日なんだけど……アッシュ」
「なにこの子。奏の知り合い? まさか、隠し子か!?」
「馬鹿か。遠い親戚の子だよ。暫く預かる事になったんだよ」
「へぇ〜」
邦洋はまじまじと俺の後ろに隠れているアッシュを見る。って、アッシュ君。なんで君は俺の後ろに隠れているんだ?