桜の記憶
□出逢い
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その後、体育館で集会が始まった。校長後について壇上に上がった二人を見て、俺は表情を暗くする。正確には金髪の方。黒崎密を見て。
実は、黒崎密とは一度ある事件で関わった事がある。(向こうは被害者だったので、覚えてないと思うが)
その時の担当は、俺ともう1人の同僚であった川崎蓮だった。
蓮は、死神代行なったばかりだった時に、色々と俺の世話を焼いてくれた人物だ。
明るく、ムードメーカーだった蓮は、俺にとって尊敬にする人物であり、大切な親友だった。
だが、その事件で俺はあるへまをして……蓮を死なせてしまった。
あの後、蓮を死なせてしまった悔しさと後悔が、何度も何度も俺を責めた。篤志達が支えてくれなかったら、俺は今頃廃人になってただろう。
「……では、話を終わりにします。解散」
その声にハッと顔を上げる。どうやら物思いにふけっているうちに、集会が終わったらしい。
「雅斗。行くぞ」
「あぁ」
俺は、歩の後を追って教室に戻った。
が、後々話を聞いてなかった俺は、教室で知った事実に、口をあんぐりと開ける事となる。