桜の記憶
□お買い物♪
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途中でかりんとうを籠の中に放り込みカレーのルーを選んでると、黒崎が戻ってきた。
「言われたの持ってきたぞ」
「お! サンキュー。籠入れといて」
黒崎が籠にソース達を入れようとして、訝しげに一番上にあるかりんとうを見た。
「なんだこれは」
「かりんとう。黒崎も知ってるだろ」
「なんで、かりんとうなんて買うんだ? ……まさか、カレーに入れるんじゃないよな」
訝しげに睨んでくる黒崎に俺は溜め息をついた。
「いくら俺でも、かりんとうをカレーには入れねぇよ。これは俺の夕飯」
「夕飯にかりんとう……?」
俺の言葉を聞いた途端、黒崎の額に皺が寄る。
まぁ、普通に考えたら夕飯にかりんとうなんて食べないよな。