氷原の雪姫

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「重大な知らせ?」






「近年、現世に虚が大量発生し出現地域の駐在担当を増やす対策をしておったが
虚達の強さも年々上がってきており、平隊員や席官数名では太刀打ち出来んようになってきた。

かといって上位席官や隊長格を度々現世に派遣するわけにもいかん。」







総隊長がこれから何を言おうとしているのか





その場にいる隊長格は静かに総隊長の話を一言半句漏らさぬように聞いている














「そこで、虚退治専門の戦闘部署を作ることにした!」






その言葉で静かだった一番隊隊長室はざわめきだす






「ちょっと質問いいかな?」




京楽隊長が手をあげる





「つまりこの一〜十三以外に新しい隊を作る、って事だよね?」





「左様。」






「戦闘部署なら十一があるんじゃないの?」






「十一も既に現世駐在、流魂街への討伐で追われておるだろ。」






「でも、人手不足なら他だって「安心せい、ほとんどは護挺十三番隊以外から引き抜いてきた。

さて、そろそろアヤツ等も痺れをきらせておるだろうから紹介しようかの。」







総隊長のその言葉と同時に
部屋の襖がゆっくりと開かれる








どんなスゴい奴が出てくるかと思いきや
その先にいたのは至って地味な女子平隊員








「撫子ちゃんどうしたんだい?」




「浮竹隊長のとこの子ですか?」





「うん。何か十三番隊であった?」







「いえ、今日は違う用件です。」





一つぐくりにしていた髪紐を解くと靡く美しい黒髪




愁いをたたえる紫の瞳





その途端に彼女に溢れんばかりの色気が漂う








「王族特務零番隊から移籍してきました、

桜月隊第六席、北条撫子です。」















そして誰かが口を開く前に






「ぱんぱかぱーん!

緑花ちゃんとーじょー!!!」






「Σ緑花っ!?」




「緑花ちゃんだ!!」




やちると更木が声をあげる









萌黄色のツインテールの少女は撫子の隣に立ちいつも悪戯をするときと同じようにニコニコと笑う






「ぜろから来ました桜月隊だい五せきの常葉緑花ですっ!!

よろしくお願いします!!」








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