氷原の雪姫
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『冬獅郎あーん。』
「Σちょ、お前ここ大通りだぞっ!?」
『大丈夫だ、問題無い。
それに私達ソウルソサエティ公認カップルなんだから何したって許されるよ、多分。』
「いや、阿散井やら朽木兄妹に見つかった瞬間俺は間違いなく殺される。」
『冬獅郎、恋次に負けるの?』
「そんなわけあるかっ!!」
『だよねー♪
じゃあ、はい!あーん!
美味しい?』
「………美味しい。」
『何かここのぜんざいって霊術院の白玉思い出すんだよね。』
「あー、それは分かる。
味そっくりだもんな。」
慣れてしまったのかあーん、でパクパクと白玉を食べていく冬獅郎
絶対私より可愛い
『あのね、冬獅郎、』
「ん?」
『前に言ったでしょ?私にはルキアに拾われる前の記憶が無いって。』
「あぁ。
………Σもしかして白玉で思い出したのかっ!?」
『まっさか(笑)
片鱗も思い出せないよ。
でも、私なんかもうどうでも良くなってきたの!』
「え?」
『昔は確かに思い出せなくてイライラしたり
嫌にコンプレックス感じてたりしてたんだけど………。
実際に生活してて困ることなんて無いし、もしかしたら私にとっては思い出したくない過去なのかもしれない。
でも、今私は幸せ!
ルキアに白哉さん、恋次、他の隊長さん、副隊長さん、霊術院時代の友達に死神仲間、十番隊のみんな、桜月隊のみんな………それから冬獅郎もいて私は今が好きっ!!
だからもう過去の記憶とかどうでも良くなった、以上!』
そう言い終わった瞬間うつ向いていた冬獅郎がいきなり吹き出した
「アハハハハハっ!!!」
『Σひどっ!?』
「いっ、いやお前らしいなって思って(笑)」
冬獅郎が笑い収まるのを待っていたら地獄蝶が飛んできた
普通の地獄蝶と違い黄色の紋様が入っている
『………雷斗だ。』
「へ?」
《お食事中申し訳ありません隊長………とそこにいるであろうと思われる日番谷隊長。》
「Σてめっ!?」
『まぁまぁ;
伝言預かってる蝶に文句言ってもどうしようもないよ;』
《流魂街八十地区更木と七九地区草鹿で広域的な虚の大量発生が確認されました。
この多さから大虚の出現も懸念されます。
只今桜月隊全員現世空座地域での虚の対応に追われている為、隊長一人にお願いしたかった所ですが、そこのチビも戦力にはなるでしょうからお願いします。》
『冬獅郎抑えてーっ!!!!』
前から思ってたんだけどうちの副隊長って冬獅郎に何か恨みでもあるんだろうかっ!?
「とっとと行くぞ!!」
あぁ、虚達がサンドバッグになるのが目に見える………。
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