氷原の雪姫

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ゆっくり目を開けると
無機質な白い天井が眼前に広がっていた











『私………。』





「目が覚めましたか?」






はっ、と入り口を見るといつも通り優しく微笑む卯ノ花隊長が立っていた






「精神的ショックによる軽い貧血です。

暫く安静にしていれば大丈夫ですよ。」






『………ありがとうございます。』




「ただの貧血で良かったです。

日番谷隊長が受け止めてくれてなかったら
後ろに倒れて頭強打してたところでしたよ。」






倒れた拍子に取れたのかいつものお団子頭が崩れて
霊術院時代から切ってない髪が枕元に垂れている






私の掌の中には桃の髪飾りがしっかり握り締められていた





















どうして私、倒れちゃったんだろう





確か真夜中の冬獅郎と任務帰りに烈火と緑花に会って、






急な隊長会議が入って、











それで総隊長がルキア………………










『卯ノ花隊長っ!ルキアはっ!?』





「………貴女が目覚める少し前に六番隊のお二人が………。」






『何処にいるんですかっ!?』








「勇音の話だと六番隊の地下牢に………。」







その言葉を聞いてベッドから立ち上がり
自らの斬魄刀を手にとり
桜月隊の隊長羽織に袖を通す








「行くなと言っても貴女は聞きませんしね………。

日番谷隊長がお見舞いに来たらバレて怒られますよ。」







『大丈夫です、冬獅郎はそんな心の狭い人間じゃないはずですから。』







お世話になりました、と一礼して病室の外へ飛び出す






















「本当に変わりませんね、あの二人は………。」







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