氷原の雪姫

□26
2ページ/6ページ






聞いた事の無い部署と私の反応に更に驚いた様子だった







『桜月隊は近年増加の一方を辿る虚に対応する為作られた対虚の戦闘部署です。

まぁ、これから死ぬ貴女には関係の無い話ですgパァンッ













横の壁に体ごと激突する





目の前には手を振り上げたままの恋次







「てめえいい加減にしろっ!!

ふらふらどっかに行っちまって帰ってきたらこれか?

今のお前には拍子抜けだっ!!」






「恋次っやめ「そこまでにしておけ。」







「でも隊長「副隊長だろうが隊長に手をあげるのは決して許されぬ。除名も免れんぞ。」





何か言おうとした恋次を私が制した







『いいんです朽木隊長。

軽率な発言をした私にも非がありますから。』






恋次に殴られることまで計画的だったんだけど














「朽木ルキアさん、単刀直入にお聞きします。

貴女から死神の力を奪った人間は誰ですか?」








ハッとして座り込んでいたルキアが私を見上げた







一瞬で賢い姉には愚かな妹の考えなど分かってしまった様だ










「桃葵、お主………。」






『誰ですか?』







そう聞いてもルキアは首を振るだけ









『何と言われて人間に騙されたのですか?』







「違う、アヤツ等は悪くない。

全て私が悪いのだ。」









『さぞかし誘惑的な言葉だったんでしょうね。』










「違う、違うんだ。」









『そうか、きっと人間に脅されたんですね。

可哀想なルキア姉さん。』







「それは絶対に違う!!!


全て私のせいなんだっ!!


一護の家族が私のせいで虚に襲われ死にそうだったか…ら……!!」






慌てて口を抑えたがもう遅い








慌てるルキアと対照に私はニヤリと笑う








『………「一護」か。

ホントは名字も聞きたかったけど名前だけ分かれば十分。』







「………桃葵。」







『ゴメンねルキア。

私、思うんだ。
今、ルキアの罪の証拠はその人間。
その人間だけが証拠でそいつがルキアの罪のすべて。』





































『だからその人間が消えちゃえばルキアの罪なんて無くなるよね?』








「Σ桃葵っ!?」








『だってそうでしょ?

その人間さえ消えればルキアの死神の力を持った人間もいなくなるし
ルキアに死神の力は元通りになるし………。

何処に「人間に死神の力譲渡」なんて罪があるの?』








「落ち着け、桃葵っ!」







『その人間さえ消えちゃえば全て解決。

何もかも元通りに戻るんだよ。』














「おい、桃葵。

その人間は朽木隊長が始末したんだぞ。」






恋次がおっかない形相で私を睨む






『恋次も相変わらずおバカさんだよね。』






「Σっ!?」







『朽木隊長も腕が落ちたんじゃないですか?』







「………兄は何が言いたい?」








『その人間始末したなら………














どうしてルキアがただの人間のままなのよ。






「「!」」








『まぁ、その人間が生きてるって証拠はそれだけじゃないんですけどね?』








その時理一君が慌ただしく牢に入ってきた














「旅禍が門番を倒し瀞霊廷に侵入してきたそうですっ!

お三方とも至急臨時隊首会へ!!」















出ていく時ルキアの目を見た







どうして、そんな目で私を見るの






あんなに言ったんだから私の事キライになって







じゃないと自分を傷つけてまでルキアを傷つけた意味が無くなっちゃう









ルキアが選んだ大切な人達を私、殺すんだよ?









































どうして、私のこと信じるのっ!?






次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ