氷原の雪姫

□03
2ページ/6ページ





その時






『!?』



何か今、体に変な感覚が…。




「どうした桃葵??」






『何か変な感じが…。』




「変な感じ??」



『よく分からないんだけど…。』












グォォッ!


何かの鳴き声がした


「この気配は!?」





ルキアの顔が蒼白くなり
目が厳しくなる




「桃葵、先にソウルソサエティに帰っていろ!」





『ちょっと待って…。』




ルキアは私の話も聞かず瞬歩で移動してしまった













私はルキアに言われた通り
ソウルソサエティへの門の前に着いた











でも…。







凄く嫌な予感がする…。





ルキアは大丈夫なのかな…。







私は無意識に走り出した















何処を目指している訳もなく

ひたすら走り続ける













そして足が止まった…。








目の前に血だらけで刀を構えてフラフラになっているルキアと














胸に当たるところに穴が空いた白い巨大な怪物がいた










これがルキアの言っていた『虚』…。









「桃葵!」


私の霊圧を感じたルキアが叫ぶ




『ルキア…。』




「急いで逃げろ!」




『でっでも…。』



ルキアは血だらけなのに…。





「早く逃げろと言っておるだろ、たわけ!!」





すると虚が私の方を向いた






「お前の方が美味そうだな…。」




逃げようと思うけど足が動かない…。






虚が鋭い爪を降り下ろす














私…死ぬのかな…。
















ザッ!














あれっ…痛くない…。



『ルキア!』



目を開けると虚の攻撃を受けたルキアが目の前に居た





「たわけが…。逃げろと言った…だろ…。」







『ごめんなさい…。』






「すっすぐに…ソウルソサエティに…逃げろ…。」







『でもルキアが…。』








「私の最後の願いだ…。」





そう言い残してルキアの手はだらんと
私の手から落ちた











『ルキア?ルキア!』









ルキアが死んだ?





私のせいで…。



私が力になれなかっかたから










そう思った瞬間今までに無いほどの頭痛がした
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ