氷原の雪姫
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入学式が終わり生徒達はそれぞれの教室へ移動する
私は一番上の特Aクラスだった
教室の扉に座席表が張ってある
結構後ろの方だな…。
寝ててもばれない…………
って何余計な事考えてるんだ!
一人でツッコミながら席につく
入学式や廊下を歩いているときもそうだったけど
みんながこっちをじろじろ見てくる
やっぱり斬魄刀目立つよな…;
一回は寮に置こうとしたんだけど
何故か部屋を出ると私の腰に戻っている
困ったから先生に相談しに行ったら
そういう生徒がたまにいるらしい…。
斬魄刀が持ち主から離れたくないと思っているようだ
仕方なく許可をもらい今も帯刀している
そのせいか誰も話しかけてくれない…。
というか女子が異様に少ない!
特Aクラスは元々人数が少ないため
余計に少なく感じられる…。
ふと左隣をみると眉間に皺を寄せて機嫌悪そうな男の子が座っている
銀髪で碧色の目をしてて凄くカッコイイ…。
まずはこの人に声かけてみるか…。
『あの〜…。』
「んっ、何だ??」
こっちを向いてきてくれた
『私、桃葵♪宜しくね!あなたの名前は??』
「俺は日番谷冬獅郎だ…。」
『日番谷って…。確か、入学試験満点だったよね??』
「まぁな…。」
この情報は廊下を歩いていた女子二人組の話を盗み聞きして得た
《今年は満点二人だったらしいよ!》
《二人!?》
《一人は日番谷冬獅郎って名前でかなりイケメンらしいよ!》
《でも、どうせ特Aクラスでしょ?私達なんか話も出来ないよ;》
《どうせ特Aクラスなんて女子はほとんどいないし
ブスばっかだろうからチャンスあるかもよ!》
…………という話を聞いたのだ
まぁ、ブスという所にはカチンと来たが…。
「そういやお前、名字は??」
日番谷君が聞いてくる
『あるといえばあるし…。無いといえば無いかな;』
「どういう事だ??」
『私、記憶喪失で森の中に倒れてたんだよね;
でっそれをある人に助けてもらって養子にしてもらったの!』
「お前も大変なんだな…。」
『まぁね;』
「で何処の家に拾われたんだ?」
『…朽木家。』
私は正直に言った
実はルキアに言うなと口止めされていた
「朽木家は貴族だから色んな人が桃葵を貴族としか見なくなってしまい
本来の姿を見てくれないかもしれない…。
だから出来るだけ名字は言うなよ!」って…。
でも、なんか思ったんだ…。
日番谷君はそんな人じゃ無いと思うって…。
「ふーん…。四大貴族の一つじゃねぇか。」
やっぱりそうなるか…。
「でも、お前は別に貴族でも、何でも無いんだろ??」
『うん!』