You're my hero!
□恋
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『という事があったんだよ。』
「成る程。
つまり、そのアンタいわくテライケメンは
瑞希のせいで居眠りin屋上を邪魔されたわけだ。」
『Σそっか!
今度イケメン先輩と会ったらちゃんと謝らないと!!』
「………うん、アンタのそういうとこが好きだって言ってくれる人は
きっと世界のどっかにいるよ。
日本には『蓼食う虫も好き好き』て諺もあるからね。」
『照れちゃうなぁ♪』
「………………。」
今日は服装検査があるらしく
遅刻したらヤバいとの事なので親友と一緒に登校しております
それなら毎日一緒に来てくれれば良いのにと思えば
「アンタの道連れにはなりたくない。」
Σ遅刻たってまだ実行3回&未遂35回しかしてないし!
いつもは開けているブラウスのボタンを全部閉めて
リボンもこれでもかと言うくらいギュッと締め付けた
これなら風紀委員も文句はあるまい!!
校門前には服装検査の為の長い行列が何列か出来ていた
きょろきょろと見回すと
丁度人の少なくなった列があったのでラッキーとそこに割り込む
「Σちょっ、アンタその列っ!!」
『え?何??』
「………いや、やっぱり何でも無い。」
そう言って親友は何故か隣の混んでいる方の列の最後尾についた
どう考えてもそっちの方が遅いなんて一目で分かる
全く要領悪いなぁ………。
私の思惑通り順番は直ぐに回ってきた
私の前にいたのは
『あっ、昨日のメガイケメン先輩!!』
「は?」
なんと昨日一緒に一時間を共にした(=サボった)美形さんだった
『朝からびっくりして目玉Σ。_( д。;)になるとこでしたよ!
先輩は風紀委員だったんですねっ!
なるほど、だから学ラン着てるんですね!!』
「………昨日から思ってたけど君ってよく喋るね。」
『それ小さい時からよく言われます。
自分の言いたいことはとりあえず口に出して言っとくタイプなんです。
ところで先輩のお名前は何ですか?』
「………………。」
えっ、口に出してはいけない感じの名前なんですか
某魔法ファンタジー小説のトム君的な「例のあの人」みたいな感じですか
もしかして先輩は名前が無いのだろうか
小さい時に養子に出されて自分の本当の名を知らないとk「全部違うから。」
『Σ私の心の声が聞こえたんですかっ!?
もしかして先輩はエスパーマm「単に口に出てるからだよ。」
………あちゃー。
またやってしまった
『確かに大した理由もなく普通のか弱い人をボコボコにするヴォルデモートみたいに
名前が言えないほど恐ろしいヤツがこの並盛いるわけありませんもんね!』
「ちょっと君。何口に出してるのさ!」
『あぁ、うっかりしてました!
パリーと間違えてヴォルデモートが来ちゃったら大変ですね。』
「次から気をつけてよ。」
どうやらイケメン先輩は私と同じ○リーマニアらしい
「………『雲雀恭弥』。」
『へ?』
「僕の名前は『美形先輩』でも『イケメン先輩』でも無い。」
『雲雀……先輩ですね!
ばっちりこの数少ない脳の容量にインプットしました!
では朝礼に遅れたら大変なのでハ○ー話はまた今度にして失礼いたします!!』
「ちょっと君。」
『はい。』
「君の名前まだ聞いて無いんだけど。」
………はい?
「相手には聞いといて自分は言わないつもり?」
『しっ失礼しました!!
自分は並盛中学1年Bクラスの夏川瑞希であります!』
「夏川瑞希、ね。覚えとくよ。」
そう言えば雲雀先輩は満足そうに笑った
鼻血が出るのを気合いで防いだ私を誰か褒めてくれ
「あっ、君。」
『Σ名前教えたんだから人称代名詞呼びやめてくださいよっ!?』
「スカート校則より8cm短い。」
『………。』
「………。」
遠くで始業を告げるチャイムが鳴った
短いスカートに恋をして
(草壁さん、見逃してくれなかったら
うっかり雲雀さんのお気に入り湯飲み壊したのアナタだって密告しますよ(黒笑)
(Σそっ、それだけはお許しを!!)
(流石十代目!!!)
(てか授業既に始まってるのなー。)