カゲロウプロジェクト
□翻弄少女
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「シンタロー、暇だよ」
「あ?」
日差しが強くなり始め、外は大分居心地が悪くなってきた。
というのも、季節は春から夏になり始めた6月だから。
ほんの一週間程前に世間一般でいう、"彼氏"というものになったばかりな俺は、ヒキニートである。
彼女なんて生まれて子の方出来た事がないため、正直デートなんて何処へ行き、何をすればいいのかなんて分からない。
それにこの暑い中外で遊ぶだなんて自殺行為はしたくないので、デートしようと昨日彼女からメールがきた時、家にしようと提案したのだ。
正直童貞な俺だから、あんなことやこんなことをするんじゃないかと期待しない訳じゃない。
だけどまだ長い期間付き合っていない俺達にはまだ早過ぎる行為。
なるべくそっち方面に話が流れないように気をつけるのだが、正直あんな行為いがい何をやればいいのか分からない。
「枯れた男で悪かったな」
「そういう事を云いたいんじゃないもん」
少しむくれた顔で、今俺が座ってる前にあるパソコンを指差す。
なんだという視線を向ければ、こちらに近付いて開いてあるブラウザをとんとんと叩いた。
「これで調べればいいじゃない。何時までも一人で遊ばないでよ」
少し拗ねてるらしい彼女は、素直ではない。
その為口では"私怒ってますよ"と表現してるが、構って欲しいのは本当らしく座っている俺の足の間にちょこんと座り、こちらを見上げた。
上目遣いなんて初めてみたが、可愛いなこれ。
「はいはい我が儘なお嬢様」
「むっ」
呆れたように口では云うものの、こちらも素直ではない。
照れ隠しにめんどくさそうに頭を撫でてやれば、彼女は嬉しそうに微笑んだ。
「検索ワード、お家デート、と」
馴れた手つきでキーボードを叩く。
何年も自宅警備員の仕事をしてたから、これでもスピコン4段あるんだぜ。
なんて事は置いといて、最初にひっかかった某有名知恵袋にあげられていた質問をクリックする。
「…」
そこには、お家デートでは