復活夢

□放った言葉は修正液じゃ消せないから
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「雲雀さん雲雀さん、放送委員の書類届けに来ました」

「そこ、僕の横に置いといて」

「はーい」



最近、雲雀さんと少しでも一緒に居たいからクラスの皆が風紀委員に持ってく書類を、全て引き受けている。
皆雲雀さんが怖いからって喜んで行かせてくれる。

雲雀怖くないのに。
目茶苦茶かっこいいのに何でわかんないかなぁ…。



「ご苦労様」

「あの、何時もお疲れ様です」

「僕は当たり前の事やってるだけだけど」



雲雀さんは視線を書類からはなさずに答えると、スラスラとペンを走らせていく。
じっとその行動を見ていると、雲雀さんはいきなり手が止まった。



「どうかしたんですか?」

「…別に、」

「あ、」



どうやら、文字を間違えてしまったよう。
何故分かるかと云うと、丁度自分のクラスの名簿を書いていて名前が友達の名前で、間違ってるのが分かったから。


丁度移動教室だったから筆箱を持って来たから良かった。
筆箱から修正液を取り出して雲雀さんに差し出した。



「はいどうぞ、良かったら使って下さい」

「…よくわかったね」

「はい、分かりました!」



雲雀さんは僕の手からペンを受け取ると、僕に向かって薄く笑いかけてくれた。



「わ…」

「何?どうかしたの」

「いえ、別に大丈夫です!」

「ふぅん…ま、いいけど。はい、これ返す」

「あ、はいそれじゃあ失礼しました」



えへへ…雲雀さんが自分に向けて笑ってくれた…!//
くるりと一回転をして扉まで向かえば、耳元で突然何かを囁かれた。



「ちょっと待ちなよ」

「ぅゎぁあああッ!!?」



驚きのあまり扉に身体が叩きつれられた。
痛いよ塚かっこいいよ雲雀ボイスはあはあ…。
じゃなくて、雲雀さんは、自分の腕を掴んで体制を整えてくれる。



「……これ、お礼」

「…え?」



相手は自分の手を握ると、中には小さならむねが置いてあった。



「らむね…?」

「君…らむね好きでしょう?お礼だからあげるよ」

「?何で僕の好物知ってるんですか?」

「最近よく僕の処に来るだろう?君に興味興味が出てね…草壁に調べて貰っ……」

「え?」

「あ」



それってどうだろう。
もしかして、もしかして…!



「今の無「ヤですー」……」



雲雀さんの気持ちは、言葉で充分伝わったから、弁解なんて出来ないからね。






放った言葉は修正液じゃ消せないから



(負けたよ…君が好きみたいだ)
(えへへ…僕も大好きです!)
(ちょ…そんなさらりと云わないでよ)







end.

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