復活夢

□どうして君は分かるのだろう
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球技大会。
今日が雨で本当に良かったと思う。
こんな熱い中外で球投げなんてやってらんないし。

それに、外だと審判の雲雀さんの顔、良く見れるしね。
でも自分のクラスは審判と反対側にあるから近くには居られないな。

取り敢えずまさか雲雀さんがこんな群れてる処に来るなんて思って無かったからすっごい嬉しい。


僕が風邪ひいてなければね!!



「おま…めっちゃフラフラしてるじゃねぇか」

「保健室行って来たらどうだ?俺代わりにでてやるのな」

「だ…大丈夫だよ有り難う、でも出る。僕は試合にでるよ、だって少しでも雲雀さんにいい所見せたいものッ!」

「あはは、相変わらずなつめちゃんは雲雀さんが好きだねぇ…」



最近良く話すツナくん率いるボンゴレファミリーの人と話をする。
もー、三人とも大袈裟なんだから、全然平気なのに。

唯ちょっと足がふらふらして、朝熱が38.9℃あっただけなのに。
心配性なのね。



「いやいやいや四捨五入して39て大袈裟なんかじゃないよね!!?病院モノだよねなつめちゃん!!」

「ツナくんすげぇ!?…超直感で心まで読むとは…流石だね」

「思いっ切り声にだしてたろーが!!」



あ、ヤバ…。
何かさっきまで大丈夫だったのに、本格的に回りが見えなくなって来た。

頭くらくらする────



「ちょ、なつめちゃん!?」



ツナ君が自分を呼ぶ声は、遥か遠くで呼んでる様な気がした。



───────



「ちょっと…君馬鹿じゃないの?一昨日から熱あったのに何こんなんでてるの」

「雲…雀、さん?」



大好きな人の声が訊こえて、我に帰る。
自分は体育館に居た筈なのに保健室へ運ばれていた。



「…あれ?何で前から熱あるの知ってたの?」

「なつめを見れば分かる」

「えッ」

「ほら寝て、」



そう云うと雲雀さんは、僕の額に冷えピタをはっつけた。



「冷たッ!何するの!」

「冷たくて気持ちいいくせに」






どうして君は分かるのだろう


(隠しても無断だよ、全部わかる)
(不思議。雲雀さんには何でも御見通し)
(不思議じゃないよ、だって君を愛してるから)







end.

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