復活夢
□怒らないから話してよ
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「…なつめ〜おはようだびょん!」
「なつめ…おはよう…。」
「あ、犬、千種、おはようー。」
此所は黒曜中学校。
僕達は高坂なつめと同じクラス。
嗚呼僕達とは、犬、千種、僕の三人ですよ。
っと、まずは挨拶をしなくては。
「おはようございますなつめ。」
このコは高坂なつめ。
僕の彼女です。
学業優秀スポーツ万能な上容姿端麗………。
…嘘です。 真逆です。
幾らなんでもよいしょし過ぎました。
でも反応が凄く可愛いんですよ。
あっ、骸さん!おはよう!」
「クフフ…今日も可愛いですね。食べてしまいたいくらいだ。」
「っえ……?ぁあぁああ冗談は頭だけにしてくださいぃ…僕は可愛くも無いですし、スタイルも良くないですからぁあ…。」
おや……何か雑音が訊こえましたね…。
いや、気のせいですか。
どうです?
それにしてもこの反応は可愛すぎますよね。
「おやおや、そう言う反応が可愛いと分からないのですか?嗚呼そうだ。今夜は貴方とショータイムをしたいのですが。どうでしょう。」
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そう言うと僕はずいっと顔を近付け、鼻をくっつけてみました。
本当は唇もくっつけたいくらいなんですが。
まあ仕方ないでしょう。
「?ダンスでも踊るの?」
嗚呼何て馬鹿なんでしょうか。
ぽかんとしてますよ。
しかも、鼻がくっついているというのに、動じないとは。
そのまま僕はなつめの唇に軽く口を付けると、頭をなでた。
なんでしょうか。
次取ろうとする行動が手にとる様に分かりますね。
「ベットの上で運動会をするんですよ。」
「ぅぇ……………………ちょ、ちょっと…ななな何を云っているのかしら…………わ、笑わせないで頂戴…ハ…えっと、その…ま、間に合っているわ。ぁあぁああ冗談はやめてくれるかしら?それに今日は、その…あれよ、その、ポケ○ンがやるから無理よ。」
…口調が違いますよ。
成程。極度に同様するとこうなるんですね。
「そうですか、勿論その後で構いませんよでは7時30分に参りますね。」
「何遊ぶ約束するみたいに云ってるんだよぅう。てか何で終わる時間知ってるんじゃボケェ…流石ムックルやなぁ…ムックル!風起こし!!ぁ゛ぁあぁああ……。」
おやおや、ツッコミと照れるのを同時にこなすとは…なつめもレベルが上がりましたね。
…ムックル…。
「そういえば、何故貴方のムックルはレベル98なのに進化させないのですか?進化させれば強くなるものなのに。」
「ふぇええ……それは、その…。」
クフフ…僕は知ってますよ。
ムックルのニックネームが『むっくろ』となっている事を。
ムクバードムクホークだと名前が似てないですからね。
しかし犬がムクホークに『ムクポーク』と付けた時はぶち殺そうかと思いましたね。
「あのー…。可愛いから、ほら、マメパトを最終進化までもって行った時のあの絶望感を味わったら、進化させられなくて。ね。」
「ほう。」
なつめ、マメパトはムックルの後の作品ですよ。
「可愛いのが好きなんですね。では今のパーティーはなんです?」
「チラチーノとドレディアとエモンガとランクルスとダイケンキとケンホロウだよ。」
……………………………。
「ほう。嗚呼そういえば僕チラーミィの進化型を考えたんですよ。」
「えーっ訊きたいなー訊きたいなー。」
おぉ、目が輝いていますね。
手をグーにして前に出す形ですね。
僕はとびっきりのキメポーズを決めました。
えぇ、自信があったからです。
笑いの。
「チラーミィ→モローミィ→ガンーミィ なんてどうでしょう。」
「あのさ、止めてくれるかな。」
なんでしょうか。
なつめがこんな冷めた目を見たのは初めてですね。
あれ。
オカシイデスネー。
「…冗談ですよ。」
「…なぁんだ。冗談かっ!」
めっさ笑顔!!!! 嬉しいが嬉しくありません。
「………ぁ…ヤバい!どうしよう昼ご飯買うお金忘れちゃった!取りに帰ってくる!」
がたたっと音を立てて立ち上がる。
って
あ、転びましたね。
仕方ないので手を差し延べる。
「…大丈夫ですか?…昼なら僕がおごりますんで、大丈夫ですよ。」
「ううん、大丈夫。それに人にお金払わさせたくないもん。」
なつめを立ち上がらせると、引き寄せる。
うっわ、何て軽いんでしょうか。
それにしてもおごらせないとは、彼氏に何て事を云うんでしょう…。
って既に居ないし……
!
………何でしょう…この、嫌な予感は…。
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