D灰夢
□云えるのは
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「ほれ、スポーツドリンク。飲みやすいようにゼリー状の握って出すタイプにしたから、飲めよ」
「有り難うございます…」
頭を撫でてなればふにゃ、と元気無く笑ってくるつばめに、スポーツドリンクを差し出せば、数回首を振る。
いらないって事なんだろうけどこいつほっとけば食事すら取らないから今回も水分補給してねーんじゃねーか?
こいつ。
改めて飲ませるとして、今は薬を飲ませる事に集中しないとなんねぇな。
しかしこいつ苦いの駄目だしな。
うーんと唸っていると、団服の裾をくいっと引かれたのでなにかと見てみれば寂しそうにこちらをじっと眺めていた。
「あん?ッだよ、六兎」
「頭、撫でて…」
眉をしかめながらぅー、と云っているあたり頭が痛いんだろうから多少乱暴に、でも痛みを与えないように撫でてやる。
「薬、飲むか?」
「や」
「だよな」
仕方ないので子供用の水の薬を口に含む。
相手は目を閉じながら撫でられて居るので今が絶好のチャンス。
気付かれないように相手の唇に自分のソレをぐっと押し付けた。
「ん、?」
ゆっくりと目を開けようとしている目に右手を翳して視界を遮れば無理矢理舌を捩じ込ませて薬を全て流し込む。
びっくりしたように暴れる相手は勢い余って薬を飲み干す。
待ってましたとばかりにくちゅくちゅと相手の口内を犯して行けば、最初こそ反抗していたものの次第に相手も参戦すればギリギリで酸素がなくなり、リップ音と共に唇を離してやった。
はー、はーと熱が手伝って荒子級になるつばめに掛け布団をかけてやった。
「うつる」
「はん、んなこたぁ知らねぇな」
「ぅー…」
寝ろと制す俺は、優しく手を握ってやった。
end