D灰夢
□sakura addicion
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──桜咲く 舞い落ちる
儚くて 優しくて 壊れそう──
君みたいな花
「ユーウちゃん、つばめは何処さ?」
なんだこいついきなり。
さっき任務から帰って来て報告書を出して今から部屋に戻ろうかと思ってたっつーのに。
いきなり現れては後ろから抱き付かれてイラつく。
一発殴ってやろうと握り拳を作ればそれはひゅっと風を切った。
「おわッ!?…いやんユーちゃんたら乱暴〜」
「黙れ。塚何でてめぇが六兎に用があんだよ」
「あれ?恋人なのに名字呼び?可哀相さぁ、あ、あれか二人の時だけ甘々よ、みたいな」
「ッてめ!」
おどけながら云う兎を今度は拳が捕らえてクリティカルヒットする。
その分自分にもダメージがあるもんだから酷い。
はんと笑えば何とも無かったように明るく陽気に振る舞うなんて、こいつは馬鹿だろうか。
いや、馬鹿の腐れビッチだな。
「もーイケズー…。ま、いいや。後でつばめ連れて中庭来いよ。きっと楽しいぜ」
「あん?なんでだy」
「せめてつばめだけは連れて来いよー?じゃあ待ってるさ」
あいつ…俺の了承無しに去って行きやがった。
仕方ないので自室に向かって歩き出した。
───────
「おかえりなさい神田さん」
「嗚呼」
俺にくぎゅーっと抱き付いてくるつばめの頭を撫でると、決ってこいつは目を閉じて首に手を回して来る。
今日もそうだったので壁に手をついて口を開ければかぶりつくようにキスを落とした。
「ん、」
舌を差し込んで相手のそれを探せば捕らえてくちゅくちゅと絡ませる。
何度か角度を変えるとつばめの足がぐらぐらと揺らいで来たから立つのを補助する為に足を相手の股に滑り込ませた。
途端、つばめの腰が浮いたのでキスを止めて相手を見つめた。
「お前…」
「んッ」
甘ったるく卑猥な声を訊き取れば慌てて口を押さえて胸板を強く押された。
涙目を目に沢山浮かべて首をふればその目はだんだん恐怖の視線に変わっている。
相手の気持ちを察すれば、直ぐに退いてやり上着を脱いでカッターシャツに着替える。
「ぁ、その…」
「心配すんな。まだ怖いなら続きはしねぇ」
「ぇ、あ、」
服を着替え終われば相手をぽんぽんと撫でてやり、口を開く。
「いくぞ」
「はい?」
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