D灰夢

□暖める、暖まる
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今日は久し振りの休暇。
だから愛しい彼女に会いに行こうかなと思いながら朝ご飯を掻き込む。

俺の彼女はエクソシストじゃなくて普通に一般人。
それにナイスボディのお姉ちゃんじゃなくて高校生。

出来たての頃は皆に似合わないて云われたりしたけど今は思いの他ラブラブだから何も云わなくなった。ケータイを取り出して彼女にメールを打つ。



───────────
To つばめ
Sub 起きてるか?
───────────
おはよう、つばめ久し
振り(^-^)
俺今日久し振りに非番で
休みだからさ、もし予定
無かったら俺と遊ばね?(
o^-')b
久し振りのデートしよう
ぜ(^O^)
まさか先約とか…いねぇ
よなΣ(゚д゚; )
───────────



届いたかな。
彼女は返信が速い方なので直ぐくるが、前にメールした時そういえばバイトを始めたって云ってた気がする。

もしかしたらバイトかな。
とか思っていたら返信が来た。



────────────
Fm つばめ
Sub RE:起きてるか?
────────────
おはようございます(〃>艸
<〃)
デート!…したいですが、
今日僕バイトなんですよ…
ごめんなさい(´;ω;`)
良かったら一時までなので
来ませんか?
喫茶店です(●´U`●)
────────────



やっぱりバイトだったかッ!
そうだよな、高校生だからな。

にしてもつばめのバイト姿か…。
実に興味深いな。

色々考えた末に、俺はつばめのバイト先に行く事にした。




つばめの働いている喫茶店は、とても落ち着いていて安心できる場所だった。
扉を開けた時に微かに香る香ばしい珈琲の香りは心地よい。

今は12:52。
つばめはまだ帰らない塚ギリギリ。

何処に座ろうかとキョロキョロするば、聞き覚えのある声が訊こえたので振り返る。
そこには、愛しい彼女が居た。



「ラビ!来てくれたんですね、嬉しい!」

「おぉつばめか、久し振りさぁ、元気だったか?」

「元気です!」



彼女の余りの可愛さに思わず抱き締めてしまおうとしてしまった。
危ない危ない。

そして席に案内されて注文を聞かれる。
そういえば何も決めて無かったっけ。
仕方ないので何かお勧めを訊く事にした。



「何かお勧めあるか?」

「僕はやっぱりカフェオレがお勧めですね、良い匂いがするし美味しいです」

「ならそれと、この、スクランブルエッグトースト?もらえるさ?」

「はいです!」



彼女はたったかと走って行ってしまった。


暫くして、彼女は私服姿でやってきた。
ふわふわした服が良く似合っていて可愛い。



「交代の時間なので。…お昼ご一緒しても良いですか…?」

「勿論さ!」



断る筈がないだろう。
頭をぽんぽんと撫でてやれば気持ち良さそうに目を閉じるので、嬉しくなった。



「お待たせしました、カフェオレとスクランブルエッグトーストになります、あとつばめにはモーニングカップとフレンチトーストね、ごゆっくり」

「ありがとー、」

「サンキュ、頂くさ」



丁度良いタイミングで来た。
いや、ある意味悪いのか?
現在進行形で頭撫でてるし。

ま、いいか。
取り敢えずお腹空いた(朝食べたけどもう昼さ)からご飯食べるか。



「頂きます」

「さー」



……うめぇええッ!
何てゆーか、料理そのものは普通なんだけど、何かこう、美味しいってか。



「…うめぇ」

「ほんとう!?…良かったぁ、それ僕が作ったんです!」

「マジか、だから旨いんだな、幸せさぁ」

「えへへ、こっちはママさんが作ったからもっと美味しいよ」



つばめは心底嬉しそうにすれば、自分のフレンチトーストをフォークで差してこちらに向けてくる。

俺はそのまま口に含めた。


甘い。
けど。



「旨いさ」

「でしょう?」



珈琲も一緒に飲めばとてもあっていて良かった。



「珈琲、熱々が美味しいさね」

「はい!甘いご飯と珈琲は最高です!」

「だな」







でもな、やっぱり一番甘くて、一番熱いのは、

つばめだぜ?






暖める、暖まる



(つばめ、外、寒いな)
(そうですね、)
(でも、お前といるとあったけぇ)









end.

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