他作品

□くらりふわりと軋むココロ
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俺はシンガーソングライター。
恋人は、一応いる。
だけど売れるために移動しまくってるし何より彼女が地方住みだから全然会えない。

やっぱりちょくちょく会いたいと思っちゃう訳で…。

今日、やっと会いに行けるようにライブをセッティングできた。
勿論彼女にも伝えてある。
話す機会が多いストリートにした。


そして、ライブが終わった今。
彼女は最後まで残って他の俺のファンが帰るのを待っていた。



「有り難う、これからも応援宜しくね」

「遼くんばいばい!」



今最後の客が帰って、片付けも済せた俺は自ら彼女の元へ歩く。
回りに先程の人が残ってないかを確認するとどうやら帰ったようなので、気がついて顔をあげた彼女を優しく抱き締める。


ふわりと広がる彼女の果物やらむねみたいに甘い香り。
嗚呼久し振りのこの感触。
愛しくて仕方ないじゃないか。



「おまたせ、ただいま夏海空」

「…お疲れ様、おかえりなさい…」



夏海空は嬉しそうに瞳を閉じる。
以前、俺に抱き締められると安心すると云っていたのを覚えている。
俺は、少しだけ力を込めたら、おずおずと云いにくそうに彼女が口を開いた。



「もう…帰るのですか?」

「ん?…んー多分車で寝ながら東京帰りかな。明々後日まで仕事ないし今もう夜8時過ぎてるし」

「そうですか、えっと…あのね…?」



抱き締められたままの夏海空は俺からちゃんとだけ離れるときゅっと服を握った。
あぁあなんだか良く分らんが可愛いぞ!!



「今日、お父さんもお母さんもいないから家私ひとりなんだけど…ひとり車は怖いだろうから、泊まっていってもいいよ…?」



はうっ!!?
なにこれ可愛いッ!!
というか家に二人きりってなにフラグ!?
というかそれ…。



「夏海空がひとり怖いから泊まって欲しいんじゃないの?」

「ふぇえ!?…ち、違うよぅ!!?」



はっはーん。このあせりっぷりは間違いないな。
なんともまあ可愛い奴め。
もちろん俺はそんな誘いを断る筈なく承諾したのだが、これは激しく後悔することとなった。




――――――――――――――――――


「おじゃましまーす…」



見るときれいに整った部屋が見える。
靴を脱いでいる間にお茶とお茶菓子を持ってきた夏海空は、こちだよと言いながら階段をとんとんと歩いて行く。



「…ッ!?」



ふと上を見上げた時に見たのは、彼女のスカートの中身だった。
その、ちらりと見えた下着がとってもキュートです、ってこんな俺性格だっけ…?

目を上げないように下を見ながら歩けば、すぐそばの夏海空の部屋までがすごく長く感じた。



「ここだですよー?」

「ああ、うん有り難う」

「……?」



机にことんと置いたコップを見ながら、腰かける。
彼女は途端に前からギュッと抱きついてきた。



「ぎゅー♪」

「ぁ…ちょ、夏海空…?」



背中に手をまわしながら問いかけると、んー…と云いながら俺にすりすりと甘えてくる。
あの甘い香りと、やわらかなふくらみが当たって、ちょっと疚しい気分になってきた。
やばい。

てか、息子ふんずけてます。



「あんま外だと甘えられないし、なにより久々だからもっとくっつきたいんです」

「…ッ…まったく…可愛いなホント…」



優しく抱きしめながら、俺は首筋に唇を軽く当てた。
その時、少し彼女が動いたために息子をダイレクトに刺激されてしまい、俺は思わず色っぽい声を出してしまう。



「…フッ…!?ぁ…ちょ、夏海空…!!」

「!?」



激しく動揺している彼女はあたふたしながら気がついていないようなので、ぐりぐりと絶えず快感がやってくる。
少し息を荒くしてしまったら、今度は俺じゃない他の人の甘い声が聞こえた。



「ん…ちょ、片山、さ…息…」

「ん…?」



どうやら彼女は俺の吐息が噴きかかりちょっと気持ちよかったらしい。
なんとなく気分がそんな感じになってしまい少しだけ魔がさした俺は、ちろりと彼女の首筋を舐めてみた。



「ふぇえ…んぅ…やめ…ぁぅう…」



ぞくぞくと震える彼女が愛おしい。
俺は、もっと夏海空と近づきたくなりいったん彼女を離すと、目を閉じて彼女の唇を奪った。



「ん…」



実はというと彼女とそれらしいことをするのは初めてで、行為自体は経験あるのに、なぜかすごく緊張してしまう。

いいのかな、と思いながら唇をちょっとなめてみると、強く服をつかまれたのと同時に口が軽く開かれる。
俺はそれをGOサインだと悟り、舌をぐっと押し込み彼女のソレを探した。



「んぅ…ふ、」



カタカタと震えているあたり、初めてなのだろうか。
腰をぐっと引きながら、強く舌を押し付け軽く絡ませてみる。
ぱっと彼女を見てみれば、気持ち良さそうな顔をしていた。

そこへくちゅくちゅとしばし乱暴に絡ませると、気持ちよさの中にきゅっと目を閉じて苦しんでいる姿。

息子ってきたよ。これ。



「ん!ふぁ…」



舌を軽く吸えばこちらも気持ち良くなる。
そのまま彼女の手をこちらの息子に充て、反応を見た。



「!?」



びくぅ、と怖がる彼女にリップ音を響かせれば見える涙目の顔。
頭をぽんぽんとなでてやれば、少し嬉しそうにしていた。



「ぇっと、その…ふえぇえ…」

「ごめ、してたら…起っちゃった」



ぶんぶんと顔を振りながら彼女は、こちらを色っぽい表情で見つめていた。
















くらりふわりときしむココロ



(君の愛おしさに負けてしまった)
(そっと触った君のそこには)
(幸せがたくさん詰まっていた)











終われ\(^q^)/
――――――――――――――
もしかしたら続くかも

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