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□序章 血塗られし出会い
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____「ぎゃああああああっ!?」___




「・・・ん?」

私は歩みを止め振り返った。


しかし、私の後ろには何の変哲もない路地が見えるだけ。


特に変わった様子もない。


(・・・確かに今、何か聞こえたのだけど。)


聞き間違いだろうか。


だがその刹那、影がゆらりと蠢くと同時に、


「畜生、やりやがったな!」、


「くそ、なんで死なぇんだよ!・・・駄目だ、こいつら刀が効かねぇ!」


という、叫び声が聞こえてくる。


叫んでいる男の声音からも、緊迫した様子が伺える。


私はその現場に行くために走り出した。



建物を回りこみ、裏路地を抜け、多少開けた場所に出たとき、私の目に飛び込んできたのは___


____三人の男たちが、それぞれ倒れ伏した死体を無情にも切り刻んでいる光景だった。


むうっ、と、生臭い臭気が鼻に纏わり付き、嫌悪感に鳥肌が立つ。


そんな狂った彼らは、走りこんで来た私を見つけるなり、まるで新たな生け贄を得たかのように歪んだ笑みを見せた。


・・・正直な話、女とはいえ私に適う者はほとんどいない。


彼らは力こそある程度ありそうだが、肝心の技術面はお粗末なもので、私の力量には程遠いようだった。


そんなことを頭の隅で考えていると、路地の片隅に少年・・・・


いや、男装しているのだろう少女を見つける。


私より二つか三つ年下だろう彼女は、私が彼らに殺されると思ったようで、


泣きそうな表情になりながらも私を助けようと飛び出した。
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