黒執事

□目覚ましに
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どんなに残酷な勤めを
果たした夜の後でも、
朝日は必ずこの部屋に
差し込むと言う事を

嫌というほど

セバスチャンもその主人も
分かっていた。
だけどもセバスチャンは
毎朝紅茶を淹れる。
まだ終わりではない、と、
今日もまた残酷な一日を
貴方はお過ごしになるのだと
主人に知らしめる為に。
ベッドのカーテンを
開き、深々頭を垂れる。
主人にとってはそれが、
また「悪魔」との一日が
始まるのだという
合図でもあり
今日も「悪魔」だけが
自分の傍に居てくれる
という証でもあるのだ。



「坊っちゃん、紅茶が
はいりましたよ」


END
 

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