短編

□彼の犯した大罪
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「やめっ、ヒッ」
痛い。

「い゛、ァア゛ア゛ア゛ア゛!!」
苦しい。

「クッ、ハ…」
なんで俺が

「お父様、止め、て、くださ、いっ」
父親に抱かれなければいけないいんだ。

「うるさい、黙っていろ!」
「ッ…」
歯向かうと暴力をふるわれる。
もちろん、腹などの目立たない場所に。

母が亡くなってから行われるこの行為、世間ではこれを性的虐待と言っていた。
義母や召使たちは父が恐ろしいからと、皆見て見ぬふりをして、助けてなんてくれなかった。

もう、うんざりだ。

死んでしまいたい。
父に侮辱され続ける毎日から解放されたかった。
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