記念小説
□メリークリスマス
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すやすや眠る銀時の部屋で、二人のサンタさんが睨みあっていた。
「テメェがなぜここにいる…」
「テメェこそ。俺ァ銀時にプレゼント持ってきたサンタだぜ」
土方サンタと高杉サンタは赤い衣装を着て、白い袋を持っている。
偶然にもバッタリ遭遇してしまったのだ。
「銀時にプレゼントを渡すのは俺だ!」
「静かにしろォ、銀時が目覚めてしまうだろーが」
土方はハッとして銀時の方を見ると静かに寝息をたてていることを確認するとホッと胸を撫で下ろした。
「……可愛い寝顔じゃねぇか……昔から寝顔とイク時の顔は最高だな。他はただのアホ面だが」
高杉はニヤリと笑いながら寝顔を見つめる。
「はぁ!?…まぁ、コイツの今の彼氏は俺だからな…イク顔なんて毎晩見てるぜ。他は確かにマヌケな面してるが。しかし残念な奴だなぁ、過去の記憶に想いを馳せるなんてよ」
土方はククッと高杉を見ながら笑う。
「あの銀時が一人の男で満足すると思ってんのかァ?幸せな奴だぜ…俺ァテメェに銀時を渡したつもりはねぇがな」
「何言っても僻みにしか聞こえねーな。銀時は俺だけを愛してんだよ」
「愛してるとかバカかお前。そんなモンテメェの勘違いだろうよ」
「テメェェェ!!!ちょっと表出ろ!ぶった切ってやる!」
「俺とやるのかァ?いいぜ、どっちが銀時にふさわしいかここではっきりさせてやらァ」