お題お話
□ドS王子と甘党社長
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「旦那ァ、止めるなら今の内ですぜィ?」
どこか呆れた風にそう言うのは、真選組一番隊隊長・沖田総悟。
「これで逃げたら沖田くん、俺が死ぬまで嫌がらせするでしょ?」
答えたのは万事屋主・坂田銀時。
「いえ、末代まででさァ。俺をナメないでくだせェ」
「ほらぁ!それで何が止めるなら今、だ!!」
銀時は沖田の隊服の胸ぐらを掴み、
「ヤる気満々じやん!?銀さんにエッチな事する気満々じやん!?」
ガクガクと揺さぶった。
「旦那ァ、賭けに乗ったのアンタでしょうが」
「アーイーツーがーっ!空気読まないからァッ!なんで今日に限ってマヨネーズ買わねーんだッ!」
叫ぶ銀時に少々呆れながら、
「そもそも賭けを持ち出したのは旦那ですぜィ?土方さんがマヨネーズを買うか買わないか、なんてバカバカしい」
沖田は正論を真顔でぶつける。
「マヨネーズってフレーズ出したのはてめぇだろーがっ!」
「ハイハイ」
銀時の足に自分の足を引っ掛け、無駄に広いベッドに押し倒す。
「ここは大人しくヤられた方が男の面目が立つってもんでしょうが」
「違う、違う!それって俺の中の男の何かが崩れるゥ!」
「…………………」
ここまで来て拒絶を口にする銀時に、沖田は黙って――
ガチャン――
「!?」
銀時の両手首を頭上でまとめ、手錠で拘束した。
「何してんのぉーーーーッ!?手錠はこんな事に使うもんじゃねーだろーがッ!」
「諦めてくだせェ、旦那。何、怖いのは最初の内だけだって言いますぜィ?」
言って、銀時の文句ごと押さえ込む様に口付けた。
〜ドS王子と甘党社長〜