03/19の日記
14:03
サチコって誰
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「ぎーんとーきくーん」
「いつから俺のこと銀時呼び?親密度アップ狙ってんのか?てか夏休みの友達きどりかコノヤロー」
「土産だ」
「んおっ?この甘い匂いは…!」
手渡された綺麗な箱にはめちゃくちゃ高いのに開店してから一瞬で売り切れるという幻のシュークリームが3つ入っていた。
「すっっげぇぇぇ!!!これっ!!どうしたんだよ!?」
「どうしたって、お前、食いたかったんだろ?この前言ってたじゃねぇか」
「確かに言ったけど、これ買うには清水の舞台から飛び降りるぐらいの勇気と徹夜という努力が必要であって」
「はぁ?意味わかんねーこと言ってねぇで食え。ガキ供にも分けろよ」
「えー??全部俺にじゃねぇのぉ?」
唇を尖らせる銀時の頬を撫で、土方は微笑を浮かべる。
「お前には代わりに俺の溢れる愛をやるから我慢しろ」
「…チッ」
「舌打ち!?今舌打ちしなかったァァ!?」
「いっただきまぁす♪」
うめぇ〜と言いながらモグモグ食べる銀時はとても幸せそうで、見てるこっちも嬉しくなる。
ああチクショー!
可愛いぜ銀時!
俺もお前を食べた…!!
…いやいや、落ち着け俺。
まだ早ぇよキスもしてねーっつーか昨日やっと付き合えたばっかなんだから。
がっついて嫌われたらおしめぇだ!!
…あ。
口元にクリームついてやが……
舐めとりてェェェェ!!
え?これ狙ってんの!?
わざとなの!?
小首傾げて
「わざとだよ…?」
なんて言ったらテメェサチコ…じゃ…っ!!
サチコかァァァァ!!!
「この悪女めがァァァァ!!」
「ぶはっ!?」
急に叫びだした土方に銀時は驚き、手に持っていたシュークリームを床にぼとり、と落とした。
「うわああああ!!!」
床に落ちた食べかけのシュークリームはべっとりとクリームが溢れ食べれる状態ではなかった。
それを呆然と見つめる銀時。
「ぎ…銀時…?」
「…3秒ルール…神の定めた3秒……」
「え、お前…まさかそれはいくらなんでも止めろよナマモノだぜ!?残りの2つ食っていいから!」
なっ?と言うと完全に涙目の銀時は俺を睨み付ける。
「テメェはコイツの気持ちがわかるか!?床に落とされた気持ちが!!コイツと同じ目線で見てやれよォォ!」
「お、落ち着けよ。泣くなよ頼むから!また買ってやる!好きなもん買ってやるっ!!」
「あ、じゃあいいよ」
ケロリと元に戻った銀時にあっけにとられながらも、泣きそうな顔も可愛いとか不謹慎なことを思ったり。
「ねぇ」
「あ?」
「サチコって、誰」
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00:07
愛に理由なんていらない
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「ってことで、新八くん。俺土方と付き合うことになったから!」
「そんなあっさりィィィィ!?まぁ確かに金持ちはいいと言いましたけど!今の話聞いてたら糖分に釣られてますよね完全に!!」
「まぁいいんだよ理由なんて。愛に理由なんていらねーんだよ糖分だけあればいい」
「なにカッコイイ事言った気になってんすか。糖分と付き合うんですかアンタは」
「だけどさ、コレ神楽ちゃんには言えねーじゃん?きっとブチ切れんだろ?夜兎の血が目覚めんだろ?」
「ですねぇー…」
想像したのか新八は口元を吊り上げて苦笑いをする。
ただでさえ修復できてない部屋を鬼神と化した子供にまた壊されると思うとぶるり、と背筋が震えた。
「だからさぁ、ここは空気しか読めない新八、お前がフォローしてくんねぇか」
「空気しかってアンタ!!それがものを頼む態度ですかァァァ!!」
「な?アイツ金持ってるからたんまりお小遣い貰えるぜ?それでお通のライブグッツでも追っかけ費用にでも使えばいいじゃねーか。ついでに給料も貰ったりなんだりしてぇ」
「た、確かに…」
「頼むよ新八くぅーん☆」
完全に土方を利用しようとしてる悪魔は猫なで声で頼みこむ。
お通ちゃんと良心を天秤にかける新八。
「わかりました!引き受けましょう!!」
それは一瞬で、お通ちゃんの天秤に傾いたのだった。
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