03/28の日記
22:27
歪んだ愛情
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「ちわーす。夜分遅くにすんませぇーん」
「あら、沖田くんじゃない。どうしたの?」
俺を見ると、にっこり微笑む万事屋の旦那。
あんぱんもマヨネーズも惚れるのがわかる。
この気だるい雰囲気と甘い匂い、着流しから覗く白い肌がいつもムサイ男(特にゴリさ…近藤さんとか)にまみれて気を張ってる俺たちにはひどく艶かしく見えた。
この旦那があのクソ土方のモノだなんて、正直腹が立ちまさァ…
「沖田くん?どーしたよ」
「え?いや。面白いもの持ってきたんでさァ」
日記を手渡すと旦那は不思議そうな顔で表紙をめくる。
「えーっと、今日も万事屋はかわいかった。付き合えたら最高だ。でも俺となんか付き合ってくれるはずがねぇ…んだこれぇぇ?」
「土方さんの日記でさァ」
「アイツ日記なんかつけてんの!?以外とマメだよねーしかもなんか内容キモくね?」
ペラペラとページをめくるたびにクスクス笑う。
…笑う?
おかしい。
俺の予想じゃ激怒して土方フルボッコな流れだったんだけど。
「旦那、キモくねぇんですかぃ」
「え、キモいよかなり。これ俺のストーカーじゃん。確かに最近パンツが減ってんだよなーコイツが犯人かコノヤロー」
「…怒らねぇんですか」
「は?なんで」
「ストーカーですぜ」
「お前んとこの局長もストーカーだろ」
「あれは知らねぇゴリラでさァ」
「おいおいマジでか。ん、これ返すわ」
ぽんっ、と俺に手渡す。
「ストーカーするってのは歪んだ愛情表現だろ。確かに犯罪だし迷惑なことしかねーけどよ、考えを変えりゃあそんだけ好かれてるってことだよな」
んーっと伸びをして俺に背を向ける。
「それって結構、嬉しかったりする…わけよ。俺も歪んでるし…ま、アイツには今度ビシッと言っとくわ」
これ以上パンツ盗まれたらたまんねーからな、と。
…なんだ。
こんなんじゃ全然ダメじゃねぇか。
旦那とアイツの仲を裂けやしねぇ
むしろ旦那嬉しそうだし
俺の入る隙間はねぇってことですか
「…今度は甘味を手土産に来まさぁ」
「そっちの方がいいねーありがと」
ばいばい、と手を振られ万事屋を後にした。
「銀さん?誰が来てましたか?」
台所から新八が顔を出す。
「ん?沖田くんがねぇ俺のパンツ泥棒の犯人を教えにね」
「あ!やっぱり土方さんですか!?僕今日見たんですよねーでも気のせいかと思って」
「今度言ってやるわ。下着ドロになんか奢らせよーぜ」
ニヤリと笑う銀時に新八も笑った。
「あ、ちょっとそこの土方くん」
「ああ?なんだお前か」
「テメェ俺のパンツ盗んだだろ」
「ぶっ!!な、なんでそれをっ…!?はっ!しまった……」
ニッコリ笑う銀時に、逆に恐怖を覚える土方。
「パンツの件は目を瞑ってやるよ。だから今日は銀さんファミリーの言うことを聞くように!よぉし神楽ちゃん新八くん!このオジサンが好きなもの買ってくれるってよォ?」
「マジでかぁぁ!オジサン!ワタシえるめすのバッグが欲しいアルヨ〜☆」
「僕は新しいだいそんの掃除機が欲しいですー」
「どこの女子高生と主婦だァァァ!!」
「いいじゃねぇか土方ぁー金あんだろ土方ぁ」
「ちょおま、沖田お前かぁぁ!?この前日記見ただろ!俺の日記に変なお札払ってたんだけど!?」
「日記をあんな所に置いておくのが悪いんでさぁ。親に見られて怒っても仕方ねぇことですぜトシくん」
「誰がトシくんだコノヤロォォ!テメェは俺の親なのか!?」
「オジサーン俺にもあんみつ奢ってぇぇ」
「あ、うんいいよ♪」
「「あまっ!!」」
「銀ちゃんにあまいの常識ネ。コイツ頭ん中銀ちゃんとエッチなことだらけヨ」
「ありがとーオジサン」
「ト、トシって呼べって言ってんじゃねぇか…」
「「「トシく〜ん」」」
「テメェらじゃねぇぇぇ!ったく…何でも買ってやっから黙ってろ」
「えるめす!えるめす!」
「だいそん!だいそん!」
「あ、土方さん俺に旦那くだせぇ」
「ばっ…!沖田お前マジで死ね!」
「いや〜皆で買い物は楽しいねー」
「いやいや、銀さん。今沖田さんサラッと何か言ってましたよ」
「ん?」
「銀ちゃんモテモテネ!オジサンいっぱいでもワタシ構わないヨ☆」
「じゃあ俺は旦那を土方クッパから助け出すマリオで」
「俺がクッパかぁぁぁ!やっぱ死ね!いますぐここで死ね!」
「ねぇどーでもいいからあんみつはぁ?」
「ちょ、姫ェェェ!?」
終わっとけ!
なんか終わるタイミングを見失いました…
銀ちゃんはいちご姫ってことで(笑)
☆コメント☆
[銀桜] 03-21 13:04 削除
銀ちゃんモテモテですね〜
銀ちゃん大好きな土方&沖田がいいと思います
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