04/19の日記

22:32
君のアンサー
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「……冗談だろ」



隣ですやすや寝てる裸のテンパを見下ろしながらヒクヒクと口元を震わせた。

「え、えっ?夢でも見てんのか?あっこれ夢だった!気持ちわりーぐらいにリアルな夢だなぁチクショイ!!」

独り言を呟きながらまた布団に戻った。
目を閉じてチラッと脇を見るとやっぱり現実くさい。


「………………」


よく考えてみよう。
なぜ隣に万事屋が寝ているのか。ベタなことに酔った勢いで抱いちまったってヤツじゃねーよな?

うーん、と唸り昨夜のことを思い返す。


…………、うん。

確実にベタだな。鮮明に思い出したわ。俺もコイツも真っ裸なのが決定打……


やっべェェェどうする!?

殺される前に逃げるか…!
ってそれじゃあヤリ逃げと一緒だろう!武士道を、男を通せ十四郎!!



「ん…」



目をゴシゴシ擦りながら薄く目を開く万事屋。

「…………ん?」

「よ、よぉ」

「……なんで君がいるの?あれ、ここどこだ」

キョロキョロと周りを見渡し体を起こす。
光の下に白い肌が現れ、俺が付けたであろう赤い鬱血が点々と残っているのが目に入った。
それが酷く艶かしくゴクリ、と唾を呑み込む。


「…なんか腰いてェ……つか、これ…………俺ら、まさかヤっちゃった?」


布団の上に落ちていた使い終わったコンドームを指でつまみ俺を見る。

俺もちゃんとゴム使うとかしっかりしてんな、とか自分に感心しつつ目線を万事屋に向けた。


「テメェ何も覚えてねぇのか?」


「まぁな。でもヤっちゃったもんは仕方ねーよ、なぁ?」


ははは、と乾いた笑いが響くと散乱した服を集め肌を隠していく。

「じゃあな」

「え!?ちょっ、聞かねぇの?」

部屋を出ようとする万事屋の肩を掴むと「何を?」と投げ掛けられる。
何って、どうしてこうなったのか?とか男抱くとか終わってんだろ、とかいつもの毒舌はどうしたんだよ。

仕方ねーって、なんでこんなにコイツは冷静でいられる?



「あー…すまねぇ」


「テメェ、ここで謝るか?」


「いや、その…酔った勢いで抱くとか最低だろう」


「………な」


「え?」


「いいや。も、いいから手離して?」


「……待てって万事屋、俺は」


「離せよ!!」


バシン!と手を払われそのまま部屋から出ていく。
後を追おうと足が一歩出たがそこから動けなかった。



舌打ちをし、ぐしゃりと頭を掻く。





「…が好きなのに」





掴んだと思ったら
それはするりと抜けていく


手のひらから溢れる
水のように


ぽたぽたと




掬いきれない







これが、君のアンサー



☆コメント☆
[銀桜] 03-21 13:14 削除
切ねぇぇぇぇ
ちょっこれ・・・
ちょー切ねぇぇぇぇ

[?] 04-13 11:30 削除
そうか?
そんなに切ないか?
いきなり終わって微妙だ

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