道に迷った白うさぎ
□戦国ノ鎮魂曲〜第2章 運命ノ出会ヒ〜
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「黒虎様ぁぁ!!」
屋敷の中で女中が黒虎の名を叫ぶ。
「うるさい黙れ・・」
”ザシュッッ”
黒虎は容赦もなく女中を切りつける。
「あぁあああぁぁっっ!!!」
女中は腹を抑え倒れこんだ。
「で、なんですか?」
「・・・−−−−−−−−っっ」
女中は口をパクパクさせ息絶えた。
「・・・・・つまらないですね・・・峨牙丸」
「なんや?」
「この女中は何を言おうとしてたんですか」
「・・・・・・はぁ、あのなぁ殺す前に聞いたらええんちゃうの?」
「うるさいんですよ・・・大声で」
「はぁ・・・まぁええか。でも黒虎よぉ、女中も大事に扱わなきゃ、そのうち屋敷の中から女中は消えてまうで。」
「・・・・・気にくわない者は消す。それだけです」
峨牙丸は愛想を尽かしたように黒虎に目をやると女中に布をかけた。
「あぁさっきの事やけど・・・銀流がわしらに苦戦してるらしくてなぁ・・・」
「つまらないですね」
「このさき戦は先延ばしになりそうなんや」
「わかりました・・・・・その辺の者を切り捨ててきます」
黒虎は冷ややかな目をして刀を鞘に納めると峨牙丸を過ぎ去った。
「ちょい待ちぃ!!!!」
「その辺の者って・・・・人口減ってまうやろがっっ!!」
「はぁ・・・・では俺に何してろって言うんですか?死ねと?」
「・・・・・黒虎の頭は殺すことしかないんか・・・・」
峨牙丸は黒虎の肩をつかみ苦笑する。