少年陰陽師

□闇の呪縛を打ち砕け
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―貴船―

<トン!>

『ここか、貴船は…っこれは…さすがに時の流れがおかしくなる…申し訳ございません、平安の高淤神様。昌浩様が行動を移す時全力でお助け致します…もう少々お待ち下さいませ』

貴船は荒くれ状態で瘴気が満ちている。この時代では秦は異端だ。あまり流れを変えるべきではないと考え、その場で深々と礼をし気休めであるが軽く浄化をして足早にその場を去った。

『戒、安倍邸に連れて行ってくれ。』

「ああ任せろ」

戒は察知で安倍邸の位置を探る。銀月は秦の隣で周りを警戒しながら立ち、特殊能力の万物の声を聞いている。

「!? 危ない、安倍昌浩と十二神将騰蛇が窮奇にやられかけている!!」

「…場所は、二条大路の西」

銀月の報告をもとに、戒も場所を正確に把握する。


『戒!先に向かえ!』

戒は指示を受け獣型に戻ると、すぐさま翼を広げ飛んでいった。

銀月は人型から獣型に変化し秦を乗せ、万物の声を聞きながらその場から駿足で向かう。

『銀月、悪いけど少し寄りたいところがあるんだ』

秦は銀月に行き先の変更を命じた。

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