少年陰陽師

□闇の呪縛を打ち砕け
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<ドタタタタッ バン!>

「晴明!!大丈夫か!……っ貴様はさっきの、説明して貰おうか」

騰蛇が次の台詞を言う瞬間、昌浩がやって来た。

「もっくん速いよ!あ、あなたは先程の…さっきはありがとうございます」

『いえ、間に合って良かったです。』

秦は晴明に話したように、昌浩にも事情を話した。

『晴明様、昌浩様お会いできて至極光栄です。迷惑かもしれませんが、しばらくこちらにおいていただけないでしょうか』

晴明が「良い」と言った瞬間周囲の空気が二分した。

「晴明!?何を考えている!こいつは危険だ!見たことのない術を使っていたのだろう!」

青い髪の神将−青龍は猛反対をし、此方に殺気めいた警戒心を露わにする。そして周りの者も警戒を強めた。

すると秦の周りに六つの気配が降り立つ。

「十二神将青龍、そして貴様ら、我らの主を愚弄する気か!」

蒼い髪の四神・青龍−蒼緋と他の五人は静かに激怒する。式神達はこれでも抑えている筈なのに怒りからか、辺りに神気と妖気が充満する。

『"静まって戻りなさい"』

「っ…御意」

秦は言霊を使い静かに、だが強制的に式神と式を戻らせた。

『申し訳ございません、晴明様、昌浩様。我が式神、式が大変ご迷惑を…。ここからも出て行きます。』

秦は正座をすると丁寧に礼をするが、頭は何秒経っても上げない。

「顔をお上げください秦様。今のは此方が悪いのですから」

『分かりました…』

「秦様、先程も言いましたが行く所がないなら此処にいなさい」

「晴明!?」

「これはもう決めたことだ。」

『ありがとうございます晴明様、昌浩様』

僕は再度頭を下げた。

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