□君の名前を教えてよ
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「なー。エース君は王子の事好き?」
並盛中学校の応接室のソファに座り金髪の少年、ベルフェゴールが向かい側のソファに座っている少年、雲雀恭弥に尋ねる。
「・・・。」
雲雀は座ったままベルの問いかけに答えようとしない。
ベルはムスッとしてまた雲雀に話しかける。
「な、いい加減名前教えろよ。」
雲雀はただ座っているだけだった。
はぁ・・・とため息をつき雲雀が口を開いた。
「何で君が此処に居るの…?早く出て行ってくれる…。」
「名前教えてもらうまで出ていかねーから。」
ベルがそう答えると雲雀はトンファーを構えベルの方へ歩み寄る。
「…出て行かないと咬み殺すよ。」
雲雀がベルを睨んだがベルは一向に出て行こうとしない。
「…もーいい。エース君は王子の事嫌いみたいだし、もう来ないよ。」
そう言ってベルが応接室を出ようとしたその時、雲雀が小さな声で言った。
「恭弥。」
「!!…うししっ♪」
ベルに背を向けている雲雀の顔は真っ赤だった。
「キョーヤ!王子の事好き?」
もう一度雲雀に聞くベル。
「………好きだよ。」
その言葉を聞いたベルはとても嬉しそうに笑った。
end